【データ室】強者は何が違うのか?

【第1回】強者とは

麻雀で強いと言われる人(強者)は何が違うのかを、成績情報の統計データから分析してみます。 ネット麻雀(雀賢荘)でのデータですが、リアルにも通じる部分は多々あると思います。

対象データとして、ルールは公式ルールに限定し、公式ルールでの対戦回数50回以上の人に限定します。 対戦回数の制限はもっと高くしたいところですが、まずは全体像(分布)を検討する段階としてこのデータを用います。

(対象データの条件)

  • 2006年10月02日(月)メンテナンス時点のデータ
  • Ver3での公式ルールに限定した成績情報データ
  • Ver3での公式ルール対戦回数が50回以上の正規会員とプロ/ハカセ

条件を満たすユーザーの数は401人で、対象者の対戦回数は最小条件の50回から最大470回、平均は125回です。 集団の特徴として、Ver3の期間から考えると頻繁に対戦するヘビーユーザーに偏っているといえます。

この401人の成績情報の統計データを順に見ていきます。 雀賢荘のレート(R)は、平均得点と順位率から計算される指数の偏差値です。 R60以上を強者として、全体、中間層、R40以下と、比較していきます。

図表1-1.グループ分け

グループユーザー数
全体401人
R60以上(強者)46人
R40〜60318人
R40以下37人

1)平均得点

平均得点に関する統計情報を、以下に示します。

図表1-2.平均得点

グループ平均(点)最小〜最大偏差
全体30,1718,793〜42,3365,390
R60以上(強者)38,27135,650〜42,3361,677
R40〜6030,29222,355〜37,2343,312
R40以下19,0608,793〜22,9083,446

全体の平均が原点(30,000点)でないことに疑問を持つ人もいると思いますが、 1)対象者の対戦回数は同一でなくばらつきがあること、 2)全体の401人の間だけで対戦しているわけでなく対象者以外とも対戦していること、 によります。

平均得点の分布(全体、強者)を、以下に示します。

図表1-3.平均得点分布

平均得点分布

平均得点はレート計算の基礎となるデータですので、当たり前ですが、強者は平均得点の上位グループとなります。

2)平均順位

平均順位に関する統計情報を、以下に示します。

図表1-4.平均順位

グループ平均(位)最小〜最大偏差
全体2.492.16〜3.080.16
R60以上(強者)2.252.16〜2.320.04
R40〜602.492.30〜2.720.10
R40以下2.822.70〜3.080.11

平均得点の分布(全体、強者)を、以下に示します。

図表1-5.平均順位分布

平均順位分布

平均順位もレート計算の基礎データで、強者は平均順位が良いのは当然です。では、次に強者に限定して、順位率の内訳を調べてみます。

3)順位率

強者の順位率の統計情報を、以下に示します。

図表1-6.強者の順位率

順位率平均(%)最小〜最大偏差
トップ率33.828.0〜39.32.73
2位率25.914.5〜38.35.06
3位率21.812.4〜31.04.16
ラス率18.612.2〜27.62.86

強者の順位率の分布を、以下に示します。

図表1-7.強者の順位率の分布

強者の順位率の分布

順位率から、やはり、強者は上位順位を確実にとり、ラスが少ないといえます。 では、勝ちが多く負けが少ない強者は、何が違うのでしょうか? 第2回では、まずアガリに注目して調べてみます。

(2006/10/15)

※ハカセによる解説は、雀賢荘メールマガジンに連載されます。

「第2回:強者のアガリ」


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