月カン!雀賢荘 Vol.27


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┃雀┃□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃!┃雀┃賢┃荘┃Vol.27┃
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┃荘┃ □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
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【月カン!雀賢荘★INDEX】―――――――――――――――

(1)特命リサーチ雀賢荘X
(2)お笑い雀賢士列伝
(3)雀賢荘戦記
(4)若手でポン
(5)若手でチー
(6)金言劇場
(7)重箱の隅Q&A
(8)IT'sリアル麻雀屋巡り
(9)ハカセの四畳半から
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■ごあいさつ

 株価は上昇し、景気も回復する兆しが見られます。不況のときは麻雀が流行
るといいますが、ならば景気が回復すると麻雀は下火になるのか? そんなこ
とを観察する機会がまもなく訪れるのかもしれません。
 ってなわけで今月のメルマガをお届けします。


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━━━(1)<特命リサーチ雀賢荘X>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1ユーザー・DONNAによる雀賢荘の闇を探る報告書!
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■雀賢荘な人■

 すいませんすいませんすいませんすいませんすいませんごめんなさいごめん
なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい申し訳ありません申し訳ありま
せん申し訳ありません申し(以下略)。

 ということで前回ブッチの言い訳をダラダラいおうと思うわけですが、一言
でいうとパソコン逝っちゃいました。正確にはHDDが飛びまして見事にご臨
終であります。backupは猛烈にサボっていたのですが、何故か神の啓示が降り
たようにHDD崩壊2週間前に取っていたためデータはだいたい無事だったり
して。雀賢荘のログもホームページも○×△や▼○■なファイルも無事であり
ました。

 そんな感じでデータは無事だったのですがパソコンは今も手元にないわけで
す。とっとと復活させればいいわけですが元来いいかげん主義の小生はなくて
もなんとかなるさでやっていたら現在非常に苦しんでおります。それ以前にさ
っき財布の中身を見てみたらやる気のなさそうな夏目漱石が3人ほど出てきた
だけというのが問題ではありますが。

 で、今回はそのパソコンと雀賢荘に関わる事ということで勝手に雀賢荘ユー
ザー度チェックをしてみることにしました。パソコンというかインターネット
をやり始めたきっかけが雀賢荘というかたも多いかと思われます。で、実際に
こんな世界があったのかと発見しこれはおもしろいぞという感じでハマった人
もいるでしょう。

 まぁそんな人でなくても以下のチェック項目をやってみると暇つぶし程度に
はなるかもしれません。ちなみにこれは小生の独断と偏見で作成しているので
かなりいいかげんであります。それでもというかたはどうぞ。

■雀賢荘ユーザー度チェック
当てはまる項目に○を付けてみましょう。

1)パソコンのデスクトップに雀賢荘へのショートカットがある。
2)雀賢荘の掲示板やランキングをチェックしている。
3)雀賢荘で一日に10半荘以上打ったことがある。
4)メッセンジャーに登録しているのは9割以上雀賢荘ユーザである。
5)「雀賢荘」がパソコン内に辞書登録されており一発変換できる。
6)雀賢荘以外のNET麻雀はやらない、やれないまたはやる気がない。
7)メールマガジン・月カン!雀賢荘を購読している。
8)携帯電話のグループに雀賢荘ユーザの項目がある。
9)雀賢荘ログ専用のフォルダがパソコン内にある。
10)メーラーに雀賢荘ユーザ専用フォルダが複数あり仕分けしている。
11)ブラウザのブックマークに雀賢荘ユーザのサイトが10以上登録してある。
12)雀賢荘を扱ったホームページを作ったことがある。
13)検索エンジンで「雀賢荘」を検索したことがある。
14)現在の雀賢荘4大タイトル保持者が誰なのか常に知っている。
15)マウスパッドは雀賢荘オリジナルマウスパッドだ。
16)IS-Japan(もしくはTeranet)にメールで意見を言ったことがある。
17)パソコンの壁紙、またはスクリーンセイバーに雀賢荘関連を使っている。
18)一日でも雀賢荘に行かないと落ち着かない。
19)雀賢荘が仕事や学業、生活全般に影響している。
20)ブラウザのホームに雀賢荘トップページを指定してある。

■ユーザー度判断
付いた○の数であなたの雀賢荘ユーザー度を小生が勝手に決めてみました。

□0から5以下な人
 あなたはある意味一般的です。非常に健全な生活を送っていると思われます。
それなりに雀賢荘を楽しみ、もしくは純粋に麻雀だけを楽しんでいるのかもし
れません。ライトユーザの典型ともいうべき存在でサラリーマンに多いと思わ
れます。または雀賢荘に入りたての方かもしれません。もう少しつっこんで遊
んでみると新たな楽しみ方を発見するかもしれません。

□6から10以下な人
 あなたは普通に雀賢荘を遊んでいるようです。付かず離れずいいとこどりで
楽しめていそうです。家のパソコンは立ち上げたり立ち上げなかったりで立ち
上げた時には雀賢荘を遊んでいるといったところでしょうか。ある意味雀賢荘
を一番楽しんでいる人たちかもしれません。

□11から15以下な人
 あなたはネット世界の中で雀賢荘が重要な位置を占めているようですが、そ
れがすべてというわけでもないようです。ただパソコンが雀賢荘のためだけに
使われる日もあり気をつけないと依存症になるかもしれません。雀賢荘にいけ
ばそれなりに知り合いもおり麻雀はもとよりチャットも主体とした遊び方をし
ております。雀賢荘歴1年前後の人が多いかも。

□16から19以下な人
 あなたは相当雀賢荘にハマっています。決して悪いことではありませんが健
康面・生活面などに影響が出ている可能性があります。雀賢荘ではかなり中心
的な人物として活躍されており、周りに友達も多くいて打つメンツには困りま
せん。反面、生活時間の大半を雀賢荘に費やしており外界との接触が希薄にな
りつつあります。一度必要以外のパソコンをシャットアウトするのも手かもし
れません。

□20な人
 いや君ちょっと待て。いいから落ち着いてオニイサンにそのパソコン見せて
くれないか? っていうか見せろ。そんなあなたはもしかしたらIS-Japanから
表彰されるかもしれません。今すぐIS-Japan本社にパソコン持って行きましょ
う。そして社長の前で自分の雀賢荘論をアツく語りましょう。もちろんアポな
んか取っちゃいけません。その時点で断られますから。では健闘を祈る。

■今回のマトメ
 これはなにせ自分の感覚で作っているのであまりマトモとはいえないかもし
れません。数が少なくても選択したモノによってはそれだけでヘビーユーザー
になりますからね。一言でいうといいかげんというかちゃんと作れというか。

 というかそもそもヘビーユーザとライトユーザの境目ってなんなんだという
ところから煮詰めないとどうしようもないですな。回数打ってればヘビーとい
うわけではないですものね。要はのめりこみ度の違いであるわけです。まぁそ
こらへんはまたいつか考えようかなんて思ったりします。

 そういえば前回のラストで次回もおめあり論とか言っていたような気がしま
すが、ここまで書いて気が付いたのでパスだって。うわぁ、この人ホントにい
いかげんだ。

著者サイト メカラウロコ(http://homepage3.nifty.com/ronde/)

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ぼくは10項目でした。あまり高得点じゃなくてほっとしたというか、十分高い
というか。にしても壁紙やホームを雀賢荘にしてる人っているの?


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━━━(2)<お笑い雀賢士列伝>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

雀賢荘に出没するキャラクター、サークル、出来事などを紹介します。
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■■得点ランキング■■

 雀賢荘のHPでは得点ランキングが見られます。これは通算獲得ポイントの
上位100人によるランキングで、いちおう雀賢荘のトップ雀士が網羅されてい
る……ことになっています。

 この表示形式が最近になって変わりました。これまで名前と獲得ポイント、
階級だけでしたが、それに加えてトップ率とラス率も表示されるようになって
います。

 世の中全体の傾向として、年功序列的な階級よりも実力主義的なランキング
が好まれますから、そのニーズに沿うためには、東風荘のRシステムであると
か、雀賢荘のトップ率、ラス率、平均得点であるとか、実力を数字によって表
示することになるのでしょう。実力を反映したランキングにしてほしいという
要望がそれなりに多いのではないかと思います。

 今回はこの得点ランキングについて扱ってみましょう。昨年の12月10日号で
も同じような試みをしましたので、それから9ヵ月すぎた現在でのレポートで
す。なお数字は9月7日現在のものを使っています。

 まず得点ですが、この9ヵ月でずいぶん上昇しました。1年前のトップは梅
香さんの2万2000点(現在3位)で、現在のトップは枯れ葉さんの2万8000点
ですから、6000点ほど上がりました。2万点以上の人は去年は2人だけだった
のに、いまでは8人となっています。また100位の点数もグッと上がって、1
年前は5400点でしたが、いまでは6200点になっています。

 これはどういうことかといいますと、ユーザの入れ替わりが少なく、継続し
ている人たちがポイントを積み上げている傾向があるわけです。といっても地
方県議会のようにメンツが固定化しているのは上位半分で、下位半分はかなり
入れ替わっています。ここで対戦回数の分布を昨年12月と比べてみましょう。

■対戦回数の分布(2002年12月→2003年9月)
   0〜 500回:21人→ 6人
 500〜1000回:28人→20人
1000〜1500回:28人→27人
1500〜2000回:15人→15人
2000〜2500回: 5人→11人
2500〜3000回: 2人→ 9人
3000〜3500回: 1人→ 5人
3500〜4000回: 0人→ 2人
4000回以上  : 0人→ 5人

 左側が昨年12月の数字で、右側が今年9月の数字です。どうでしょう。明確
な違いが見られます。500回以下の人は激減し、2000回以上打っている人は激
増しました。

 この500回以下の人たちは古くからのユーザです。雀賢荘が現在のシステム
になる前(2001年9月以前)からポイントを持っている人たちで、彼らの対戦
数がやっと500回に到達したということなのです。ランキング入りに必要な対
戦数が急上昇しているわけではありません。

 そして2000回以上打っている人は、昨年は8人だったのが今年は32人になっ
ています。この人たちはほとんどが長いユーザで、去年と比べても同じ顔ぶれ
が並んでいます。この部分を見るかぎり雀賢荘はオールドユーザばかりなのか
という気がしますよね。

 対戦回数の上位3名は常連のベテランぞろいです。トップの”枯れ葉”さん
は昨年2位でしたが、この9ヵ月間に2000回打ってトップになりました。つま
り1ヵ月に222回、1日に7.4回。それが最多対戦者のペースです。

■対戦回数
1位 4870回 ”枯れ葉”
2位 4553回 ハリー
3位 4491回 トモゾウ

 こうしてみると上位をベテランが独占している構図が浮かびますが、それは
現実とは少しズレています。というのも、最近では得点を積み重ねることに興
味がない人も多く、そういった人はある程度の回数を打ったらリセットしてし
まいます。何回で永世名人になれるのか、繰り返しリセットしてはトライして
いる人をよく見かけます。

 またいくつものHNを使い分けている人も多く、遊び用、真剣用、ナンパ用
など、いろんな用途があるようです。一人の人が二つのHNをランクインさせ
ているケースすらあって、38位の☆暁風涼月さんと65位の暁風涼月☆さん、74
位のHanamukoさんと92位の瀬戸の花婿さんなどがそうですね。

 ですから多くの人が得点ランキングに興味を持たない結果、ランキング上位
者が入れ替わらないという現実もあるのです。リセットする人やHNを複数持
っている人が多いため、継続ユーザがどれくらいいるのか運営しているアイエ
スジャパンにも把握されていないと思われます。

 では次に成績に関する数字を見ていきましょう。まず階級ですが、永世名人
が94人、名人が4人、それ以外が2人となっています。永世名人が多いのは当
然ですが、3連勝できずに名人のままという人もいるわけです。

 そして今回から表示されるようになったトップ率とラス率です。それぞれの
上位3人を調べてみました。

■トップ率
1位 0.343 ほたかげ【龍凰窟】
2位 0.341 わんこ先生
3位 0.332 おやすみ

■ラス率
1位 0.154 おやすみ
2位 0.165 瀬戸の花婿
3位 0.166 HANA3

 どちらもすばらしい成績です。昨年に比べると下がっていますが、それでも
麻雀の上限に近い数字だといえるでしょう。このランキング100傑には、トッ
プ率30%以上の人が35人いて、ラス率が20%未満の人は27人いました。両方の
条件を満たす21人は雀賢荘の特A級雀士といえるかもしれません(残念ながら
ぼくも満たしていません)。

 この両方を使ってトップ率からラス率を引いた数字を出してみました。いう
なれば勝ち星数ですね。この数字が10%を超せば、かなりのスピードで得点を
稼ぎ出せます。上位3名は15%を超えていますから、ものすごいスピードで勝
っていることになりますね。

■トップ率−ラス率
1位 0.178 おやすみ
2位 0.164 HANA3
3位 0.157 CHICAGO 

 また平均得点も調べてみました。これはトップ率−ラス率と近いものになる
はずですが、2着率や3着率は人によって違いますから、より成績に直結して
いるのは平均得点です。その上位3人は以下のようになっています。

■平均得点
1位 39277 HANA3
2位 39275 おやすみ
3位 38488 瀬戸の花婿

 トップのHANA3さんが39277点ということは、100回打つと928点稼ぐというこ
とですね。平均4万点を超すことは、プロ野球で4割打つことと同じくらい難
しいように思われます。

 そして平均和了回数と平均振込回数についても調べてみました。そこで感じ
られたのは、平均和了回数と成績は相関が低く、平均振込回数と成績は相関が
高いということでした。つまり攻撃力よりも守備力が成績に結びついているの
です。意外といえば意外な結果ですが、やはり麻雀は我慢のゲームだというこ
となのでしょうか。

■平均和了回数
1位 3.47 HANA3
2位 3.31 まりっぺ
3位 3.25 大地ちゃん

■平均振込回数
1位 1.30 あわ
2位 1.31 おやすみ
3位 1.33 暁風涼月☆
3位 1.33 雀タカ

 いったいどんな麻雀を打ったら半荘に3回以上アガったり、1.3回しか振り
込まなかったりするのでしょう。ぼくにもさっぱりわかりません。この数字は
雀風による部分が大きく、安く早くアガるタイプが得だと思います。高い手を
狙うタイプは、トップ率がどれだけ上がろうとも、どちらの数字も遠く及ばな
いでしょう。

 全体を通して見ていかがでしたでしょうか。おそらくたいていの方にとって
は、どのジャンルの成績も高すぎて、目標にもならないと思います(ぼく自身
そう思いました)。自分と比較してみるのは加藤鷹と路上ナンパ勝負するよう
なものですから、鳥人間コンテストを見た気分になって、さっさと忘れていた
だけたらと思います。


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━━━(3)<雀賢荘戦記>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ぼくが雀賢荘で1ヵ月間に対戦した記録です(byハカセ)。
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●8月1日(金)→2
昼間、リリーさんと打った。最近2着が多いけどオヤジの兆し?

●8月15日(金)→232443
仕事をさぼって打つと不調だ。っていつものことか(-。-) ボソッ

●8月19日(火)→1
黒ナスを食いちぎるという34歳人妻から逃げ切って今月の初トップ。

●8月24日(日)→3113
家族はディズニーランドで居残り麻雀。トップは取ったが内容はイマイチ。

■8月の成績
1着3回
2着3回
3着4回
4着2回
冷夏(゜д゜)ノダー


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━━━(4)<若手でポン>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

若手プロによる戦術論。彼らはこんなことを考えて麻雀を打っている。
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■■だからおいらは泣いたのさ 〜あるプロ雀士の涙の秘話〜■■

 こんにちは。クールな夏の最後の一花、残暑の余韻に浸りながらマターリ麻
雀している今日この頃のおいらであります。

 雀賢荘の皆さんは、どんな夏を過ごしたのでしょうか? 今年はほんとだる
ーい夏でしたね。どんより天気で雨も多く、肌寒いかと思いきやむしむしする
し、はじけるビーチもアバンチュールな冒険もありゃしない。ふっ、ばくち打
ちにゃもともと天候なんざ関係ないもんね…。

 さてそんな8月のおいらの麻雀、これが意外と山あり谷あり涙ありで、まさ
に卓上で夏を楽しんだってところでしょうか。今回はその中からいくつか紹介
します。

 最近おいらは鳴きまくる。よう鳴く。字牌がトイツならまずポンだ。鳴きが
もっぱらおいらのテーマ。何でそんなに鳴くって? うーん、まずね、メンゼ
ンで手を進めるってのは、ツモによって変化もさまざまだし、押し引きに関し
ても手牌が13枚あるのでそれなりにまわし打ちも可能ですよね。

 逆に行くと決めたら、裏ドラだってあるんだから棒テン即リーでもいいわけ
だ。つまりメンゼンは不確定要素が多いので、ある程度いい加減でも許されち
ゃうって面があるんだよね。

 一方、鳴き麻雀はそれこそリーチも一発も裏ドラもないわけで、手役と打点
力をしっかり考えてないと、しょぼいアガリばっかり。へたすると役ナシで最
悪アガれないまであるんだよねえ。しかも守備力もなく、リーチに対しても厳
しい選択が要求される。3フーロ後の4センチ麻雀での2軒リーチなんて、ま
さに拷問だよね。

 例えば親番のこんな牌姿。

一二三八九九(3(3(4(6 ポン東東東 ツモ(7 ドラ八

 こんなとき、リーチがかかってて、どの牌も通っていなかったとする。もち
ろんオリる材料がないので押すのは当然だとしても、じゃあ受け入れ枚数優先
でドラを押すのかいえば、それがやりすぎなのはすぐ分かる。泣く泣く九万に
でも手をかけて通ったとしても直後に追っかけリーチが入る。もう絶対絶命だ
よね。

 しかし…。おいらはこれこそが強くなるための試練と思って、あえてこんな
状況をつくりだす。少ない手牌でもきっちり凌げたら、さすがに勝てるハズ。
そしてとことん考える(2巡前のあの牌はこんな形から出たっぽいし、あれが
ツモ切りで、下家がこうで、前局は裏ドラがピンズだったから…なんて、およ
そ2〜3秒)。これって、いわゆるマ●ヒスト???っぽいけど、ギリギリの
選択が面白い。そして行く行かないにメリハリが出る。

 鳴きを多用するもう一つの理由は縦ヅモを見極めたいから。いわゆるトイツ
場ってやつだね。鳴けばトイツ場(この定義自体あいまいだけど)になるとは
思わないけど、仮においらが6ピン、7ピンとポンしたとき、他家がピンズを
どう扱うかって興味深い。やっぱり自然と5ピンも固められるのか、意外とそ
うではないのか、イマイチはっきりしない。麻雀は千変万化といっても、その
状況ならではの傾向は絶対にあると思う。それが知りたいんだ。

■ついに訪れたあの日( 。-_-)ポッ

 こんな実戦譜もあった。オーラス、ハネマンでトップだったので、おいらは
無理やりホンイツに向かった7巡目の手牌。

1234677899西西中 

 ここに1ソーをツモる。とりあえず中を切るでしょ。次巡2ソーツモ。ふー
む、縦の流れか…。メンホンチートイが本線かな? いやいや意外と横伸びだ
ったりして。よしマンズが伸びるかもしれんし、イッツーつけば喰ってもOK
ということで思い切って打西。すると直後に西をツモる。ぐほっ! まあしょ
うがない。そして2巡後ツモ9ソーで、12巡目に以下のようになる。

1122346778999

 もう縦チンだか横チンだかわからんけど、これってもしやチューレンの1シ
ャンテン?? すごいことになっちゃった??? こりゃもう気合でアガり切
るベーと思ったら、下家が5ソーを強打! 親がポン! 唖然とするおいらの
ツモはなんと1ソー。打2ソーでテンパイ直後、親が5ソーを加カン!!! 
え? チャンカンやんけ?

 こうしておいらの初九連のアガリとなりました。これってトイツ場とはあん
まし関係ないと思われるので、あくまで余談ですが…。

 話を元に戻して、鳴き麻雀の縦読みは非常に重要。というか、おいらはセッ
トだと思ってる。なぜならポンは3人の捨牌を自由に喰えるからで、ポンを的
確にできることは鳴き麻雀上達の基本といってもいい。そしてポンを的確にで
きるためには、トイツ場を考えなくっちゃいけない。親番での喰いタンの1シ
ャンテンの取り方など、トイツ場がポイントになる局面は多い。だからおいら
は鳴き麻雀主体にして、現在模索しているのだ。

 ところで、初めて九連上がった数日後、今度は初めてダブル役満を振り込み
ました。おいらはドラをポンしたタンヤオトイトイテンパイで、トイツ場っぽ
いのは分かっていましたが、字牌がトイツるとどんなことになるのかはまった
くうっかりでした。それにしてもメンゼンそれは反則だよ〜。

 とまあ先月に引き続き、今回も鳴き麻雀について考察してみました。来月に
はリーグ戦も終了して、秋の大会シーズン突入です。いろいろ実験したことが
役立てばいいなあ。ではまた来月、再見!

(高橋常幸:プロ協会C1リーグ)

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もう縦チンだか横チンだかわからんけどって、いいフレーズですねえ。タテチ
ンというのは立てたままのチンイツだから、そのまんまの意味ですな〜。


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━━━(5)<若手でチー>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

若手プロによる流行の先端を行く戦術論。麻雀に流れはある!
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■■メンツを読む■■

「読み」の力は麻雀においてとても重要な要素のひとつです。単に「読み」と
いったら手牌や残りの山に対してのものをイメージしがちですが、今回は人を
「読む」力について考えていきます。

 麻雀は基本的に4人でやるものですから、そこには少なからず4人の様々な
意思や思考が絡んできます。同じメンツとある程度打っていれば、その人の癖
や打筋がある程度わかってきます。対戦相手のデータを多く持っているという
ことは、麻雀では非常に有利なことなのです。

 世の中には色々な考えの人がいます。着順への見切りが早く、オーラスに無
理をしない人もいれば、オーラスでのアガ3(あがって3着)なんてもっての
ほかだ! なんて言う人もいます。役牌は全部1鳴きと決めてる人もいれば、
全部2鳴きと決めている人もいます。

 細かい要素に分けて考えていたら、残念ながらいくら考えても追いつかない
でしょう。大事なのは相手の打筋の「傾向」をつかむことなのです。

 先日とある大会でこんなことがありました。僕は約2万5000点の2着目で、
南3局で最後の親番。どうしてもトップが欲しい状況だったのですが、6巡目
に約1万5000差でトップ目の西家からリーチが入ります。

 捨牌はこんな感じでした。

西家の捨牌 北(96三(6七

 そのとき、僕の一発目の手牌がこれ。

二三四六七(613357東西 ツモ4 ドラ西

 さて、僕は何を切ったでしょうか?(西と中は生牌)

 答えはドラの「西」です。リーチをかけた西家に対して「この人はトップ目
から役のあるシャボ待ちでリーチしてこない、比較的かたい打ち手」というデ
ータがあったからこそ切れた牌です。

 もちろん、これは自分勝手な「読み」なので、裏切られてあっさり「西」で
ロンされることもありますが、それは覚悟の上。そのときは自分の「読み」が
間違っていたのだと、以後の対戦のためにデータを修正していくのです。

 このとき無事「西」は通り、僕はこの局を平和のみでアガりきることができ
ました。もしこの局面でリーチがなければ、逆に「西」はあっさりと切れなか
ったでしょう。

 こんなふうに相手のデータが頭にあると、他人から見たら「暴牌」に見える
牌でも自分からは「安牌」のように切ることができるのです。何度も打つこと
になる相手の雀風は、出来るだけ考えておきましょう。きっと役に立つ局面に
幾度と無くぶつかるはずです。

 さて、来月はさらに「人読み」について深く掘り下げていきたいとおもいま
す。それではまた来月!!

(鎌田勝彦:プロ協会C1リーグ)

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麻雀で勝つために一番早いのがイカサマ、次が癖を覚えちゃうことだと思いま
す。そーゆーもんだよ麻雀って。ネットでは使えない手だけどね。


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━━━(6)<金言劇場>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

麻雀の金言を毎月ひとつずつ紹介します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今月の金言■

 マージャンだけは碁や将棋とちがい、ツキがあれば下手でも勝てる――と思
うのが下手の証拠である。

――五味康祐先生のお言葉――
『五味マージャン教室』(光文社、1966年)より

■麻雀オタクの麻雀ゴタク■

 昭和41年にベストセラーとなった『五味マージャン教室』の序文です。五味
先生にこういわれてしまうと、誰も何もいい返せなくなってしまうのではない
でしょうか。

 この本の前書きにはこんな言葉もあります。「マージャンほど、だれもが、
自分はお上手だと思って楽しめるゲームはないが、それだけになおさら、おの
れの未熟さを人は自覚していない」。

 五味先生はよっぽど下手な人が嫌いだったようです。何かの対局に出たとき
に、誰かが親の第一打をいきなりチーしたら、それで五味先生はメロメロに腐
って大敗してしまったとか。こういう偏屈系の人に勝つのはじつは難しくなか
ったりします。


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━━━(7)<重箱の隅Q&A>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

麻雀に関するあらゆるQ&Aです。質問が寄せられたら取り上げます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 本メルマガの読者欄といえるこのコーナー、今月は投稿がなくお休みです。
投稿が来ないと楽チン……、い、いや、張り合いがありませんので、何か質問
などありましたらメールをお寄せくださいませ。

■質問・投稿の送り先
質問以外の投稿も歓迎します。

福地誠 HZN01410@nifty.com


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━━━(8)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バブル絶頂期の89年、雀馬鹿への道をひた走った男によるナルシーエッセイ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■第11話 西川口流フリテンの罠■■

 西川口の「やりたい放題劇場」二日目。今日の主役は俺だ、と思いながら、
先日の不完全燃焼の「サモード麻雀」(3着モードのこと)を振り返り、今日
の戦略を立ててイメージトレーニングする。

 原因を改めて考えてみる。が、さして反省点が思い浮かばない。それは、俺
が一番上手く、まともな麻雀を打ったと思っているからだ。結果、少しフトコ
ロがさびしくなったが、負けたと思っていない。えてして麻雀打ちとはそんな
ものである。俺はその典型かも知れない。勝利の美酒は記憶に残り、負け戦は
記憶から消され、語られないのだ。

 そんなこんなで、懲りずに麻雀屋に向かう。看板の灯りはまだ燈されていな
い。階段は暗く、ますます入りにくい。メンツはいるのだろうか。昨日の3人
がいれば再挑戦したい。入り口の扉からうっすらと光がこぼれていた。戸を開
けると「イッパーツ!!」と大きな声が響いた。卓は立っているようだ。

「いらっしゃい。昨日の兄さんだね。そう斉藤さんだ」とエプロンのおじさん
が出てきた。「すぐ出来るかい」と尋ねる。「大丈夫だよ。始まったとこだか
ら」と。俺は卓を見た。メンバーらしき人はいないようだが、スーと手を上げ
る者がいた。「どうぞこちらへ」と昨日の若い兄さんが言った。なんだやはり
メンバーだったのか。そう思いながら案内された。

 東2局、南家で持ち点は2万5000点。トップ目は2万7000点だ。ドラは南で
俺の風だ。それが配牌に二つ並んでいる。それと西と9ピンもトイツだ。第一
ツモで6ピンが重なり、狙いはチートイツかと思いきや、親が2巡目にドラを
打った。

 俺はすかさず「ポっポン」と言った。ホンイツトイトイ南ドラ3が頭をよぎ
る。悪くても南ドラ3をアガりきってやる、と思っていた。すると、やはり親
から4巡目に9ピン切りリーチが入る。

 ここはイケイケとばかりに俺は「ポン」と言った。弱気ならアンパイとして
トイツ落としだが、今日の俺は完全にイケイケだ。だが、親リーチはさすがに
怖い。通りそうなハイを捨てながらトイトイないしはドラ3のテンパイを目指
すことにした。

 なかなかテンパイが入らない。西なんて簡単に仕掛けられると思っていたの
だが、すでに4巡が過ぎようとしていた。そこにやっと西を引き入れてイーシ
ャンテン。とにかくテンパイだけでもと思った瞬間、4ピンが重なり6ピンと
4ピンのシャボ待ちになった。

 その時、親が4ピンをツモ切る。俺は「ヨッシャー」と叫んだ。が、よく見
てみると俺の河に4ピンがいる。あわてて俺は「なんだ!それ通るの」といっ
て誤魔化した。オヤジは「ビックリしたな。アタリかと思ったよ。兄さん驚か
すなよ」と。そして俺はテンパイをはずし4ピンのトイツ落とし。その瞬間す
ぐに八万を重ねて張り返す。俺の河を見ると3打目に八万がいる。またまたフ
リテンだ。

 そこに七万を引き、泣く泣く俺は六九万待ちにしてトイトイを断念する。す
ぐに下家が九万を切る。俺は自分の下手さ加減に苦渋の思いで「ロン」といっ
た。すると「兄さん、それチョンボやで、第1打見てみ」。なんとまたまたフ
リテンで、とうとうロンしてしまった。しかし、このあと俺はチョンボヅイタ
のか、カッパギまくったのだった。

(斉藤勝久:麻雀馬鹿一代、プロ協会Bリーグ)

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大宮→浦和→西川口と来て、次に目的地とするのはどこなんでしょう? とり
あえずIT'sリアル浦和レッズ巡りにならないでね(≧∇≦)


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━━━(9)<ハカセの四畳半から>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ハカセの麻雀ライフ、あるいは麻雀関係の仕事についての独り言です。
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■■麻雀漫画で麻雀は強くなる?■■

 最近テレビドラマでは医者の話が流行っています。たまに観てみると、過去
の医療ミスがばれただの、船の上で手術するだの、普通の現場ではありえない
事件ばかり起きています。ドラマは現実とは違うので、何かすごい事件が起き
てそこに登場人物が巻き込まれることによって、人間ドラマが生まれるという
ことなのでしょう。

 そんな事情は麻雀のドラマ(映画、小説、漫画)でも同じことで、きちんと
した麻雀ではドラマになりません。たとえば主人公がピンチに陥ったとき、す
ばらしい麻雀を打って勝つのでは面白くもなんともなく、牌をすりかえたり、
卓をひっくり返したり、普通じゃない手段でピンチを脱出することによって楽
しみながら読めるわけです。

 卓内でも麻雀は奇抜なものにならざるをえません。宇宙からの電波をキャッ
チして当たり牌を一点で止めたり、ポンカスの牌でチャンカンしたり、極端な
シーンが多くなります。そんなわけでドラマの麻雀は現実の麻雀からかけ離れ
てしまうことになります。

 2ヵ月ほど前から『近代麻雀』で麻雀漫画についての連載を始めたので、そ
んなことを考えることが多くなりました。いろんな麻雀漫画について自分なり
のゴタクを語るという内容です。

 編集長からの依頼では戦術に結びつけろということだったのですが、無理に
こじつけようとせずに、漫画は漫画、戦術は戦術と、最近では割り切っていま
す。麻雀漫画とは麻雀をきちんと打つ漫画ではなく、イカサマなど麻雀以外の
方法で勝つ漫画である。そんなふうに思っています。

 ぼくも若いときは漫画や小説に感動して、そこに人生のエッセンスとでもい
うべきものがあるように思っていました。しかしどうやら現実とドラマは違う
ようで、いってしまうならドラマは「抜く」ためのものですよね。

 かつて『アカギ悪魔の戦術』という恥ずかしいタイトルで、こじつけ系の解
説本を3冊も書いてきたぼくですが、最近はこじつける努力を放棄しているの
でありました。

 無理は無駄。これがいまのキャッチフレーズです。


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●○●○●「雀賢荘」からのお知らせ●○●○●○●○

次回大会は第24回プロ対戦予選大会です。

<第24回プロ対戦予選大会 日程(予定)>
@2003年9月12日(金)〜 9月22日(月)
@雀賢荘大会サロンにて。


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     毎月10日発行
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