月カン!雀賢荘 Vol.31


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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃!┃雀┃賢┃荘┃Vol.31┃
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┃荘┃ □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
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【月カン!雀賢荘★INDEX】―――――――――――――――

(1)特命リサーチ雀賢荘X
(2)お笑い雀賢士列伝
(3)雀賢荘戦記
(4)雀賢荘ユーザーに20の質問
(5)若手でポン
(6)若手でチー
(7)金言劇場
(8)重箱の隅Q&A
(9)IT'sリアル麻雀屋巡り
(10)ハカセの四畳半から

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■ごあいさつ

 あけましておめでとうございます。昨年は世界恐慌が来ることなく、ノスト
ラダムスの大予言がいまになって当たることもなく、曙vsボブサップ戦は1ラ
ウンドで終わってしまいましたが、ぶじ2004年も明けました。今年もよろしく
お願いいたします。ってなわけで、今年最初のメルマガをお届けします。

━◇>凡 例<◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  麻雀牌の表記は以下の通りとしております

・マンズ---- 一二三四五六七八九    ・ピンズ---- 1)2)3)4)5)6)7)8)9)
・ソーズ---- 123456789    ・字牌 ---- 東南西北白発中

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━━━(1)<特命リサーチ雀賢荘X>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1ユーザー・DONNAによる雀賢荘の闇を探る報告書!
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■■雀賢荘な年末年始■■

 みなさま、あけましておめでとうございますと月並みな挨拶を書いてみたと
ころで、これが発行されるのは10日ですからもうだいぶ時期はずれですね。年
賀状などが届くにはギリギリのギリぐらいの時期なのでなんとかOKでしょう
か。

 さて、年の初めになんか書こうと思ったわけですが小生の近年の年末年始を
鑑みるに、雀賢荘をやり始めてからというもの毎年のごとく雀賢荘仲間と麻雀
を打ち、正月の麻雀番組を見ながら酒ならぬ午後ティをあおり、ここぞとばか
りに雀賢荘に顔を出し打ちまくるというおよそこの世間で考えられる最上級一
歩手前ぐらいのグータラ生活をしているわけであります。

 そんな小生が年始の希望に満ちた言葉などを書けるわけもなく、今回はダラ
ダラとその年末年始に起きたことなどを書いていこうと思います。

 で、今回も年末に一回、年始に一回と二回麻雀を打ってきたわけですがその
結果たるやこれは間違いなく最上級であろうと思われるほどのコテンパンな結
果となりまして、存分に周りのメンツにお年玉を振舞いつつ今年一年は鬱で過
ごそうと決意したわけであります。

 その後、その分雀賢荘で頑張ってみようと思い、打ちまくるもこれまた散々
な結果に終わりましてなんていうか打てば打つほど沈むというか浮かんでこれ
ないぐらいまで沈められました。つまりこの年末年始、麻雀では何一ついいと
こなく終わりましてへこんでおります。

 にしても雀賢荘は年末年始にもかかわらず大勢の人でにぎわっておりまして、
むしろ普段より人が多い感じを受けました。そんな中で人々のチャットに目を
向けて見ますと、年末年始特有の会話がなされておりましてせっかくなので簡
単にご紹介。

■年越し麻雀
 いわずもがな、年が明けるその瞬間も麻雀ですごそうというもの。実戦だと
徹夜麻雀で初日の出まで打ちまくるのが通例ですが、雀賢荘だと年越しの瞬間
にネットワーク上で麻雀を打っていればいいので体力的には楽であります。気
分的にはノーコメントで。

 今年の雀賢荘では紅白麻雀合戦なる私設大会が年越しにかけて雀賢荘で行わ
れたようです。男女に分かれて麻雀を打ちその総得点を競うという今までにな
い形の大会で斬新と思いました。結果は白組の勝利で終わったようです。ちな
みにネカマも参加可とか。

■あけおめ
 あけましておめでとう の省略形。カウントダウン終了後にロビーのチャッ
トはこれで埋まります。ネット麻雀初心者の方が「おめ・あり」と単体でいわ
れてもなんだかわからないかもしれませんが、これは時期もあいまって一発で
理解できます。

■ことよろ
 今年もよろしく の省略形。あけおめことよろ とコンボで使われることが
多いです。さらに発展系として「さくおせ」が間に入る場合があり、あけおめ
さくおせことよろ とこうなるともうわけわからないのでやめましょう。

■打ち収め
 今年はこの半荘で最後にするという闘牌のことですね。最後ぐらいはキッチ
リした形で締めたいのが人情というものですが、最後だからなんでもありとい
う打ち方も。といっても雀賢荘で年越しを迎える大抵の人は打ち収めが終わり、
年が明けるとすぐに下の初打ちに移行してしまいます。

■初打ち
 新年明けて一発目の闘牌。大体これで今年一年を占うという人が多いです。
トップを取れば今年一年バラ色に染まり、ラスを食うと暗黒に染まる、なんて
いうのはもちろんデタラメでしてラスを食えば今年の厄払いができたと感じる
わけで、つまりどう打っても感覚的にはハッピーでOKであります。人間なん
てそんなものといってしまえばそれまでです。

■今回のマトメ
 特に雀賢荘特有という話でもないわけですが、一年の始まりと終わりという
のは縁起を担ぐことが多くなるわけでそれはネット麻雀でも同じであります。
だいたいはその起こった縁起物というのも数日もすれば忘れてしまう希薄なも
のですが、それでもその場を楽しむためには必要なものなのではないかと思い
ます。

 そういえば雀賢荘ユーザーにジャン・レノさんという方がいらっしゃいます
が、正月から純正の九連宝燈を和了したという話を聞きましてなんていうかそ
の方の今年一年の無事を祈るばかりです。そう考えると実戦で年の初めから国
士無双を振り込んだ小生は今年一年の安泰が保証されてるようなもんですな。
いやぁよかったよかった。

 それではどうぞ本年もよろしくお願いします。皆様にとって幸多き一年であ
りますよう心からお祈りいたします。

著者サイト メカラウロコ(http://homepage3.nifty.com/ronde/)

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打ち収め&打ち初めしている人をけっこう見ました。また新年早々の役満をぼ
くも見かけました。珍しいことではないのでしょうか? アガった側はいいで
すけど、新年早々から振り込んだ人は鬱ですね〜。


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━━━(2)<お笑い雀賢士列伝>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

雀賢荘に出没するキャラクター、サークル、出来事などを紹介します。
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■■ランキングの頂点■■

 2002年の10月まで、ポイントランキングのトップは梅香さんでした。それが
2002年の11月、枯れ葉さんに取って代わられました。そのときのポイントは2
万2千点でした。

 それからは枯れ葉さんの時代が続きました。枯れ葉さんは打荘数でもトップ
に立ち、その時代は終わらないかに見えました。まるでシャンソンの人気ラン
キングのように、枯れ葉という名前は1位に貼り付いていたのです。

 それが最近になって別の人に取って代わられたのです。新たにトップとなっ
たのはTHE GAMEさん。このときのポイントは3万点。長い枯れ葉時代にトップ
のポイントは8000点も上昇したのでした。こうして1年1ヵ月にも及ぶ枯れ葉
時代は終わりをつげ、THE GAME時代となったのです。

 THE GAMEさんは2002年7月に雀賢荘を始めたとのことで、1年5ヵ月ほどで
頂点まで上り詰めました。彼は枯れ葉さんがトップになったときは、約30位の
位置でした。

 それでは、このTHE GAMEさんはどんな打ち手でしょう。ひとことでいうなら
空恐ろしいほど強い人です。数字で見ると、トップ率は0.332(1月10日現在)
とすさまじく高く、ラス率は0.148とランキング内で最高です。約3千回を打
ってこの成績ですから素晴らしいとしかいいようがありません。

 ぼくも彼と打ったことは何度もあるのですが、トップを取るのはほとんど彼
で、ラスを引いたところを見たことがありません。とにかく勝ちに対する執念
はすごく、それをストレートに結果に結びつけているのでした。

 もう少し技術的な部分に入りますと、彼は反リーチ派です。鳴ける手牌は鳴
いて進め、さっさとアガってしまうことをめざします。打点を上げることより
もアガリ率を高めた麻雀で、また振り込みに対してはきわめて辛い打ち方をし
ています。それでいて流局したときには、そうそうノーテンにもならないので
した。

 ログを見てみたり、彼が打っているところを観戦してみると、彼はたいてい
ツイていて、慎重に打っているうちにトップが転がり込んでくるように見えま
す。それでは、なぜいつも彼はツイているのでしょう?

 その答えはツイているときしか打たないということらしく、ツカないときに
はスッパリ雀賢荘を断っているとか。遊びとして打っているネット麻雀でも強
い自制心を発揮して、勝ち組は違うなあと思わされます。元旦の2時には早く
も国士無双をアガっていました。

 オフ会で会った人の話によると、彼は幼稚園のころから大人相手にお年玉を
むしり取られる博打麻雀をしてきたとか。そこで養われた力で(?)仕事にも
成功。いまでは日本に1台しかないBMWに乗ってブイブイいわせているとの
こと。昭和39年生まれながらも、30代には見えないコテコテのおっちゃんだと
いう話です。

 人生相談すると、めちゃくちゃ説得力のあるおっちゃん話をしてくれるそう
ですから、そんな目で見てみると彼の麻雀もわかってくる気がするのでした。
機嫌がいいときには麻雀を流れに沿って解説してくれますから、関心ある方は
聞いてみるのはいかがでしょう。いま現在頂点に立つ打ち手に簡単に声をかけ
られるのがムーミン谷のいいところです。


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━━━(3)<雀賢荘戦記>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ぼくが雀賢荘で1ヵ月間に対戦した記録です(byハカセ)。
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●12月1日(月)→1321
ランキングサロンで3回打つ。木苺ちゃんに手も足も棒も出ず。

●12月2日(火)→3443
仕事から逃避して打つ麻雀は絶不調(゜д゜)ノダー

●12月2日(火)→12424
1回目、ダンラスから下家のチョンボをきっかけにトップ(^。^;)ほっ

●12月12日(金)→2
トップ目だったのに目が覚めたら2着で終わってた(T-T)

●12月20日(土)→4321
4回打ってサイクルヒット。調子がよくなったところで終了(T-T)

●12月21日(日)→21113
久しぶりに飲みながら打ったら絶好調。これかー、足りなかったものは。

●12月24日(水)→22
また切迫した仕事さぼって麻雀。メイのおやじさんに完封される。

■12月の成績
1着7回
2着8回
3着5回
4着5回
ぼちぼち(゜д゜)ノダー


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━━━(4)<雀賢荘ユーザーに20の質問>━━━━━━━━━━━━━━━━━

新コーナー・ユーザーインタビューです。毎月一人ずつ生の声を紹介します。
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 今月は酔拳の使い手・清春子さんです。

◆Q1 HNを教えてください。

清春子です

◆Q2 HNの由来は?

単純に清春が好きだから〜♪
(元 黒夢のね 今はSADS ソロデビューもしました)

◆Q3 職業は?

詐欺師っす(一応自営っすね)

◆Q4 年齢は?

ひみちゅですが28かも?

◆Q5 現在の居住地域は?

はっきりしたことは言えませんが関東です

◆Q6 麻雀を覚えたのはいくつのとき? 

今から5年前です。逆算してくらさい

◆Q7 雀賢荘デビューはいつ?

H13の9月頃かなぁ〜

◆Q8 麻雀以外の趣味は?

取り敢えず今はゴルフです 映画鑑賞もありますね はまりやすいのでゲーム
やらエアロやら色々ありますが^^;
      
◆Q9 酒・エッチ・麻雀、どれかやめないと死ぬと言われたらどれ?

エッチですな… 酒は死ぬといわれてもやめないと思います 

◆Q10 あなたの雀風は?

面前派です つっぱって振るタイプです(ー''ー*;)ううぅ ただの馬鹿と
もよく言われます!!それと食いタンは好きじゃないですね!

◆Q11 あなたの座右の銘は?

( ̄д ̄)エー ないよ… かわいいことはいいことだ?

◆Q12 自分なりに気をつけているマナーは?

途中で落ちない事ですね!

◆Q13 うまくなりたい?それとも強くなりたい?

うまくなりたいっす! たぶん無理ですけど…

◆Q14 東一局、西家、6巡目。ピンフのみをリーチする?

場合によりますが少し回してからりーっち! すると一発ツモありそうなので
そうします

◆Q15 あなたはトップラス派?二着狙い派?

2着狙いでいきたいところですが、性格上トップラスですな( ̄m ̄*)プッ 

◆Q16 雀賢荘では月に何回くらい打ってますか?

最近は30〜50回くらいかな?

◆Q17 雀賢荘で素敵な出会いってありましたか?

気が合う方との出会いはありましたよ^^ お友達ができました!
(注)出会い系のようなものはありません 興味なしです

◆Q18 雀賢荘で自慢できる戦績は?

なーんも無いです…Fリーグで4連勝したことくらいですかね?

◆Q19 何か面白いエピソードはありますか?

すっごくついててもう上がりたくないのに上がりまくりで10万点位稼いで…雀
賢荘ではツキモードないって話ですが非常に(;¬_¬)ぁゃιぃ
そんでもってつかないときは何やっても駄目で、むしられっぱなしで、それっ
て面白いですね。。。(不公平だ〜!っていつも思ってます)

◆Q20 雀賢荘ユーザーの方々に一言!

え〜っと非常にへぼいんですが相手してくださいね 今6個目の永世作成中で
すが、上手くいってないのでナスくださる方募集中です!

■他己紹介

 雀賢荘でも指折りの酔っ払いネーちゃん清春子さんです。酔拳の使い手で、
酔えば酔うほど一発ツモが増えるとか。エッチ系の話をしても相手にしてもら
えませんが、どなたか我と思わん方は寝た子を起こしてあげてください。たぶ
んネットとリアルで性格を使い分けるタイプだと思いますが、リアルでも江戸
っ子麻雀は一緒です(きっと)。


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━━━(5)<若手でポン>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

若手プロによる戦術論。彼らはこんなことを考えて麻雀を打っている。
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■■迷彩っていいかも■■

 皆さん、明けましておめでとうございます。昨年は皆さんにとってどんな年
だったでしょうか? おいらは一言「勝てなかった…」。まあほんと勝てなか
った。12月なんかセットで勝ちなし。あきれる弱さだよ。

 プロなって強くなった自信もあるし、プロなってからも一昨年よりは昨年と
いう感じで前進してると思ってたんだけどなあ。とはいえ知識は増えても処理
能力がおぼつかなかった感もするし、いつもなんとなく体がさび付いたような
気分で麻雀打ってたような気もするし、いずれにしても未熟だったわけ。

 月が替わればツキも替わる。年も替われば運気も変わる。そう信じたいけど
原因も突き止めなければいけませんね。

 さて話は変わって、皆さん「阿佐田哲也」氏を御存知ですか? 文豪にして
最強の雀士、麻雀打ちとして多くの伝説と芸術的な牌譜を残し、雀聖と称され
た方である。おいらは先日この阿佐田氏が書いた「麻雀秘伝帳」なる本を読み
ました。

 この本は1971年に「阿佐田哲也の麻雀秘密教室」という名で刊行された本の
新装版らしく、その内容はおもに麻雀の裏技(即ちイカサマの事)について、
そして最後にイカサマ無しの平勝負での戦い方を論じている。 

 平勝負での戦術は「運のやり取り」が根底にある技術論で、どれも相手のツ
キを奪うことが主題となっている。「運のやり取り」なんて、現在のデジタル
麻雀主流の世の中ではナンセンスかも知れないが、その技術論は意外と今の世
で通用するかもしれないとおいらは推察した。

相手の捨て牌 發62)一 リーチ

自分の手   二二二四五2)4)5)6)6)7)55 ツモ六

 上図。4巡目に他家から早いリーチが来た。同巡幸便に自分もテンパイ。リ
ーチと行くなら誰もが2)を切って5)8)待ちで追っかけリーチをかけよう。ちょ
うど2)はリーチ者の現物でもある。

 しかし雀聖はいう。ここは6)切りリーチだと。6)で振り込みになっても構わ
ない。6)を切ってカン3)待ち。筋引っかけである。人工的に作られたこの引っ
かけリーチ、これが相手の運を奪う基本なのだと。

 どうですか? 確かにエグイ技だと思うけど、現代麻雀じゃなあ。どうして
も先に枚数的なロスを考えてしまうからやりづらいよねえ。振ったヤツにすら
馬鹿にされるかもしれない。しかしこれが雀聖の「技」である。

 じゃあこれはどうかな?

相手捨て牌 北三發9)九64リーチ    

自分の手  二四五六八八3)4)6)8)2234 ドラ3)

 このリーチにどう行きましょう? 自分もタンヤオ確定で二三四の三色も狙
える手で、安牌も少ないことから手は進めたいよね。リーチがなければ2に手
をかけたい所だけど、いかんせんリーチ。しかも64の切り順からして25は
超危険だ。テンパイで勝負するにしてもここは早い感じ。

 さてリーチ者の捨て牌を見れば2巡目に三が切られている。三三四から切る
にしてはちょっと早すぎるのではないか? ならば二を切って回そう。

 ありがちな判断。これが雀聖の思うツボ。二に手をかければドカンと放銃。
メンタンピン一発三色ドラ1。1万2000。まんまと迷彩に引っかかったのである。

三三四七九3)8)9)3446發

 リーチ者は2巡目、上図の手からツモ2)で打三。三色決め打ちの先切りだ。
先切りの迷彩、これこそロン牌を引き出す技術である。この三が後なら下の三
色は警戒できる。二も本命、止めもする。しかしそこに捨牌がある以上、無視
するわけにはいかない。考慮しちゃう。現代の考えで読んじゃう。

 そうすると意外に古き迷彩なんぞも、実はこんなご時世だからこそ役立った
りするのかもしれない。そうすれば最初のカン3)待ちは、これこそやはり現代
麻雀を勝ち抜くための切り札になるのかもしれない。

 阿佐田氏の時代。フリー雀荘こそあったろうけど、どう考えてもそこは麻雀
を楽しむ場所ではなく、金をむしり合う場所に近かったハズである。そうすれ
ば効率やなんだでなく、最終的に人間として勝負の勝ち方を追求しなければな
らない。

 迷彩はそんな鉄火場を勝ち抜く最小限の技術なのかもしれない。そうすれば
そんな勝負を「運の奪い合い」と表現するのもわかる気がする。

「ふるきをたずねて新しきを知る」

 新年にあたり、スランプを乗り越える最初の階段を発見した次第である。皆
様にとっても良いお年でありますように。ではでは。

(高橋常幸:プロ協会C1リーグ)

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最近、阿佐田哲也さんを扱った出版物が多く、よく売れているとか。麻雀にも
ふたたび迷彩の時代が来るかもしれません。


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━━━(6)<若手でチー>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

若手プロによる流行の先端を行く戦術論。麻雀に流れはある!
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■■勝負の分岐点〜麻雀バトルロイヤル2004自戦記〜■■

 みなさん、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いし
ます。

 麻雀ではアナログ・オカルトよりの僕ですが、実は私生活ではわりとデジタ
ル派。ここ何年かは初詣といわれるものに行った記憶が無いんですよね。理由
は一つ、人の多いところが嫌いだからです。麻雀の神様には卓上で祈る事にし
てるので、今年も打ちまくるんですけどね。

 ところで、みなさんお正月の夜は何をして過ごしていましたか? 実は僕、
スカイパーフェクトTV279ch MONDO21の麻雀バトルロイヤル2004に出てたんで
すけど、見ていただけましたか?

 結果からいうと、僕はまくられて2着でした。原因はハッキリしてるんです
よ。今月のお題通り、勝負となる局を見誤ったからなんです。

◆東1局

 さすがにかなり緊張しました。なんせ僕はTV対局は初出場でしたから。起
家スタートで取った配牌は並。サクサク有効牌を引いて4巡目に、

五六八八7)8)9)111389 ツモ七

 という形になります。ドラは3)なので、テンパイをとっても安手で終わりそ
うです。

 この3年、この巡目にこんなペン7テンパイでリーチを打った覚えはないん
ですけど、緊張している自分をわかっていただけに、こねくり回して失敗する
のを恐れてリーチに踏み切ってみました。

 一つの賭けだったんですけど、良い方に転び中盤に出アガリ。裏1の3900の
アガリを物にしました。

◆東1局1本場

 賭けに勝った甲斐があったのか、配牌がドラ2赤2(赤が各色1枚ずつ入っ
たルール)で、十分高打点が見込める感じ。

 なんとかアガってやろうと思って、食いタンを見た手牌進行。とりあえず、
仕掛けてリャンシャンテンの仕掛けを入れてみたら、対面からリーチの声。

 ハイ、やっちゃいました。やっぱしメンゼンにしときゃあ良かったぁコンチ
クショウ。このパターンでリーチに勝った事なんてネーヨ!とか思っているけ
ど、自分も勝負手。なんかの間違いで勝っちゃえ〜と思っていたのですが、結
果はマンガンツモられ。あっさり親カブリ。

◆東2局

 さっきの駄目仕掛けのかいあって、見るからに駄目そうな手牌。オリを決め
込んで守備的に手を進めます。上家にマンガンツモられ。仕方なし。

◆東3局

 配牌は並。手なりで手を進めていると6巡目に親リーが入ります。

 さてオリるとするか…なんて気持ちとは裏腹に、ツモが順調。なんとツモり
四暗刻のテンパイ!!

六七七7)7)7)2244555 ツモ2

 場には4が2枚、七が1枚(^^;) さすがに四暗刻には受けられずに、七を
切ってタンヤオ三暗刻に受けてリーチ。五八を引けって気持ちよりも、頼むか
ら七だけは引くなって思ってましたけどね。

 結果ビシッ!とツモアガリ。裏ドラ乗らずのマンガンツモ。

 ここから勝負は中盤となっていくのですが、今月はここまで。来月に僕の考
えるこの半荘の分岐点がやってきますので、お楽しみに〜。

(鎌田勝彦:プロ協会C1リーグ)

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初めてテレビに出たときに、思わずリーチしちゃう派と、まったくリーチでき
なくなる派がいるように思います。ぼくの場合はリーチしちゃう派ですね。


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━━━(7)<金言劇場>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

麻雀の金言を毎月ひとつずつ紹介します。
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■今月の金言■

 そこで、戦後派の麻雀であるが、由来アプレゲールは、伝統や秩序、エチケ
ットや道義心、したがって風格、品位といったものを認めようとせず、否、む
しろそう云ったものを軽蔑したり黙殺することをもって特色とするようである。
彼等はただ、麻雀をおぼえ、麻雀で勝負を争うことをおぼえ、それが麻雀その
ものの姿であるように勘違いしたり、早合点しているように見えるのは、あな
がち僕だけの僻目(ひがめ)であろうか。

 そういう勝負だけを争う麻雀に、ほんとうの麻雀の味や、楽しみや、うるお
いや、明朗さがあろう筈がないのである。見たまえ、彼等がテーブルにつくや、
まるで親の仇討にでも出かけるような真剣な表情で、いやに緊張して、うっか
り冗談でもいおうものなら、擲(なぐ)りとばされそうな構えである。

(中略)

 麻雀は勝ったり敗けたりで面白いのである。敗けたり敗けたりもあまり感心
できないが、勝ったり勝ったりも大して面白くない。敗けこんでいる人に、わ
ざと打込んで見たり、和(あが)っていても知らぬ顔して和りを見送ったり、
偶(たま)にはその位の余裕もあっていいのではないか。というと戦後派の人
には気障(きざ)に聞こえるかも知れないが。

――川崎備寛先生のお言葉――
『麻雀千夜一夜』(1953年、明玄書房)より

■麻雀オタクの麻雀ゴタク■

 古代エジプトの石版には、最近の若者の風潮を嘆くフレーズが刻まれていた
そうですが、そんなことを思い出してしまうお言葉です。ちなみにアプレゲー
ルとはフランス語でアプレ=後、ゲール=戦争ということで、戦後派の若者を
意味する昭和20年代の流行語ですね。

 しかし、この川崎備寛先生が戦前からずっと最高段位にあり最強を認められ
てきた人だと知ると、エリを正す気分にもなるのではないでしょうか。先生は
色紙によくこう書いていたそうです。

「四人の対局であることを忘れず打牌に責任を持ち、他家に迷惑をかけず、負
けても満足である麻雀を打ちたい」

 まさに人格者のイメージで、どんな状況になっても決して暴牌を打つことは
なく、長期戦では圧倒的な強さを発揮したとか。

 と、立派な人だとわかったところで、やはりアプレ高度成長世代としては、
負けている人にわざと打ち込むことはできません。世知辛いですけど、いまど
き勝ちを譲る人なんていませんよね。ぼくが気づかないだけ?


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━━━(8)<重箱の隅Q&A>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

麻雀に関するあらゆるQ&Aです。質問が寄せられたら取り上げます。
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 今年最初も投稿がなくてお休みです。相変わらずツンドラーのコーナーです
が、冬来たりなば春遠からじというわけで、この永久凍土のコーナーに手を差
し伸べようという奇特な方がいらっしゃいましたら、メールをお寄せください
ませ。

■質問・投稿の送り先
質問以外の投稿も歓迎します。

福地誠 HZN01410@nifty.com


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━━━(9)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バブル絶頂期の89年、雀馬鹿への道をひた走った男によるナルシーエッセイ。
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■■第15話 親父の言葉■■

 埼玉は深谷から、ようやく出張ってきた上野での初日。開局早々に18000点
の親パッネを放銃する。とてもやっかいなスタートとなった。

 オレは上野という大都会にさっそく飲み込まれたようだ。こんなんじゃハナ
から負けだ。ずいぶん昔のことだが、俺のオヤジがいっていたことを思い出し
た。

「父さんがな、初めて東京に出てきたのは上野だったよ。気合を入れるため、
真っ先に西郷さんに会いに行った。そして眼下に広がる上野の街を眺めて一番
高いビルを探したんだ」

「それで?」と聞くと、

「もっとでかくなってやる!って叫んでな、その高いビルに上って、また叫ん
だんだ。そして覚悟を決めた。この東京で勝負してやる、と。これが出来るか
お前に」

 そんな言葉が記憶の奥から蘇った。

 そうだよ、ノガミの砂漠をさ迷っている場合じゃなかったんだ。オレも西郷
さんに挨拶しなければ。そう思いながら麻雀を打っていた。すると、またまた
親のダマテンゴッパ−に刺さってしまった。

 これはまずいな。東1局からリーチが掛けられない。サクっと飛ぶのも得策
か。それとも悪あがきするか……。

 なんて考えていた東1局2本場、ドラが4ソー。オレの配牌だが好形のタン
ピンイーシャンテンでダブリ―のチャンス。しかも258ピンと14ソーだ。
が、リーチ棒がない。思わずオレは「すいません、1000点ないけどリーチ出来
ますか?」とメンバーに聞いてみた。

 が、やはりダメだった。そんな2巡目に1ソーをツモってテンパイ。こんな
状態を表す安目引きだ。調子のいいときならサクっと高目ドラ引きでメンタン
ピンなのだろうが…。まあ役ありの3メン待ちなら、とりあえずリー棒はゲッ
ト出来るだろう、それに親も自力で持ってこれる。

 なんて思っていたら、すでに9巡目。状態が悪いと、この3メンチャンもア
ガれないのか。

 すると対面のマダムが「カン!」と8ピンをさらした。オレは「ゲゲ!」と
心の中で叫んだ。そしてマダムからリーチが入る。オレももう終わりかと思っ
ていたら、マダムが2ピンをツモ切る。オレはあわてて涙ながらに「ロン、ロ
ン、ロ〜ン」といった。

 若い男が「ロンは1回でいいんだよ兄さん」という。マダムは「あ〜、もう
驚かせないでよ。でいくら?」と聞いてくる。オレはニッコリ「1000は1600で
す」と答えた。記念すべき上野での初アガリはダマテンのピンフであった。

 自力で迎えた親番に気合を込めサイコロを振る。ドラは五マン。そして気合
を込めて配牌を取る。ダブ東と發がトイツだ。ドラメンツもある。上々の配牌
だ。これなら復活の狼煙が上げられる。

 第一打を切ると、下家のママがカチャカチャとパイを並べ替えている。ツモ
ろうとしない。なんだか気になる行動で嫌な予感。すると突然「ツモれば役満
よね。ようしツモっちゃえ!あ〜アガッてないわ!リーチ」と、オレの気合の
入った親番の出鼻がいきなりくじかれた。

 次巡、ママは「一発だわ!あっウラウラ」といった。やはりこんな物か。意
気消沈する。こんなことなら前局に飛んでおけば良かった。オレもここは親父
にならって西郷どんに挨拶に行かなければと思い「すいませんラス半」とラス
半コールをしたのだった。

(斉藤勝久:プロ協会Bリーグ)

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上野に行ったら西郷さんに会いに行け! 立派なような立派でもないような、
お父さんのお言葉です。もしかして麻雀馬鹿二代じゃないですよね?


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━━━(10)<ハカセの四畳半から>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ハカセの麻雀ライフ、あるいは麻雀関係の仕事についての独り言です。
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■■小学生の麻雀■■

 子どもが行っている小学校の卒業文集に、将来の夢は麻雀屋の経営者という
回答を見つけました。なかなかアッパレな回答です。

 兵庫県の神戸市立成徳小学校では、授業の一環として行うクラブ活動に室内
ゲームクラブがあります(囲碁将棋クラブは別にある)。二年前に作られたこ
のクラブ、最初はトランプ、オセロ、ウノ、人生ゲーム、麻雀というメニュー
で始まりました。

 しかしいつしか子供達は麻雀に集中するようになり、男子10名、女子5名の
総勢15名で4卓を囲むようになったそうです。

 この学校のクラブ活動は地域ボランティア先生が運営するという試みをして
います。クラブ開始に合わせて、一芸をお持ちの地域の大人が続々と学校に集
結。麻雀でも数名の先生が子供達と仲良く卓を囲み、楽しそうに教えているの
でした。

 麻雀は博打の道具として根強い偏見があるといわれます。そのため中学や高
校では麻雀部の許可が下りないといわれますが、実際のところは面白すぎてハ
マってしまうところに真の理由があるような気がします。実際、高校で麻雀部
を許可したら、部員はテストで0点のオンパレードになるでしょう。

 アメリカでは、アルコール依存症、買い物依存症、恋愛依存症などの一項目
として、ギャンブル依存症も認められています。ゲーム依存症という項目はな
いのですが、麻雀もそこに含める資格はあるのではないかと思います。

 麻雀にはメンツが必要ですから、一人で引きこもることにはつながらないで
しょうし、お金さえ賭けなければ時間を使う以外の問題はありません。ですか
ら中毒性が高いといっても、依存症としては問題にされないのでしょうか。

 などと、麻雀が普及することを喜ぶよりも、若くして麻雀にハマってしまう
人が増えることをまず心配してしまうのでした。だって小学校のときに麻雀を
覚えていたら、ぼくの中学時代は麻雀一色に染まっていたと思いますもん。や
っぱ麻雀は面白すぎ(゜д゜)ノダー


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