月カン!雀賢荘 Vol.43


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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃!┃雀┃賢┃荘┃Vol.43┃
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┃荘┃ □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
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【月カン!雀賢荘★INDEX】―――――――――――――――

(1)ハイスクール雀賢荘デイズ
(2)雀賢荘でプロっちゃった!
(3)雀賢荘戦記
(4)今月の登場プロ
(5)若手でポン
(6)重箱の隅Q&A
(7)東風戦メンバー戦記

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■ごあいさつ

 日本が金メダルを取りまくったアテネオリンピック。もしかして日本の若者
の精神力は上がってる? そんなことを思わされます。となると麻雀でも若者
の方が強いとか? ってなわけで9月前半のメルマガをお届けします。

━◇>凡 例<◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  麻雀牌の表記は以下の通りとしております

・マンズ---- 一二三四五六七八九    ・ピンズ---- (1)(2)(3)……(8)(9)
・ソーズ---- 123456789    ・字牌 ---- 東南西北白発中


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━━━(1)<ハイスクール雀賢荘デイズ>━━━━━━━━━━━━━━━━━

大阪人らしからぬ、さわやかな高校生雀士(♂)による雀賢荘レポート!
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■■ぼく誘いました!■■

 今、テスト真っ只中です。とりあえず麻雀するしかないですねー。

 ということで2回目です。前々回、女子高生を雀賢荘につれてくるといって
たので、ひとーリだけ、声をかけてみました。

をわん「ねぇ、教えるから麻雀しない?」
ターゲット「は? なにいってんの?」

Σ(゚口゚;

 さて、麻雀するか……。雀賢荘にログインして玄人(黒い人たち)に捕捉さ
れ、速攻4位をつかまされる…。そのあとも打つが3233とっパッとしませ
んでした。

 やっぱり麻雀は、というか麻雀も、メンタル面が左右してきますよね。イラ
イラしたり、眠かったり、やる気がないと勝てない。僕はそういうときは音楽
をかけてます、爆音でロックを。しかも歌ってます(笑)。

 あ、だから麻雀もいけいけになっちゃうのか!?

 その次の日、ジャンさん主催のチーム対抗戦のときに入ってたチーム「モッ
コリ軍」(通称モ軍w)と新撰組とのリベンジマッチが行われました。モ軍(を
わん&ザッツマイドリーム)VS新撰組(キキ&83)の予定でした。しかし83さ
んの欠席からTHE GAMEさんが呼ばれました。これが敗因でしょうw

 結局は、1位THE GAME、2位ザッツマイドリーム、3位キキ、4位をわん。
僕かなり新撰組に貢献さしていただきました(涙)。モ軍は僕以外の人が大健
闘して結果勝利しましたが、も一回自分の麻雀を見つめなをさないといけない
と思いました。

 僕はこういう大会ごとが大好きなので、ISJapanさん主催でエントリー式の
総当たり戦などを開いてもらったりしたら面白いと思うんですが、どーでしょ
う?w

 今かなりの人が永世名人になったことがあると思います。最高の階級は本当
に強くていい成績を残してないとなれないという、誰もが憧れる階級があって
らおもしろいですよね?

 僕もここに来たとき「ハカセになるのはどうしたらいいですか?」とか聞い
てました(笑)。「東大でないと無理らしいよ。」と、返答(笑)。

 とりあえず今は得点ランキング入りするため日々精進!

(をわん:雀賢荘ユーザー)

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この連載が始まるとき、「女子高生を3人つれてきます!」と公約したをわん
君ですが、公約は果たされていません。クール宅急便で送れ(゚д゚)ノダー


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━━━(2)<雀賢荘でプロっちゃった!>━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本プロ麻雀協会プロによる雀賢荘の対戦レポート!
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■■いっそう雀賢荘に熱中症■■

 みなさん、こんにちは。日本プロ麻雀協会の高島努です。最近は台風や地震
などで荒れた天気になっています。TVで天気情報をみてると「観測史上最大
の…」という言葉が本当によく出てきます。外出される際にはくれぐれも気を
つけて下さいね。

 さてさて、オリンピックも終わりましたが、今回はメダルダッシュですごか
ったですね。雀賢荘で打たれている方の中には、徹夜で「PCは雀賢荘TVは
五輪」なんて方もいらっしゃったのではないでしょうか。実は私もそうだった
んです。雀賢荘の待合室でオリンピック話に参加したのも楽しかったです。

 今回は8月末の対局記を書き綴ってみました。

■1回戦

 ピッピさん、THE GAMEさん、れあるさんとの対局です。「卓上で金メダルや
!」なんて気合をいれてみましたが、ダブリー攻撃をいきなり受けて出鼻をく
じかれる展開となってしまいます。その後はかなり荒れた展開になってしまい
ましたが、勝負所で和了できて、ずっとトップ射程圏内につけることができま
した。

 そんな展開の中、観戦しに訪問されたのが福地さんでした。これには私もビ
ックリでした。残り少ない局で決めることができるのでしょうか? そこで、
迎えた南3局の親番。私好みの配牌を成就させたいところです。

南3局0本場 東家 配牌 持ち点33700点(トップと8400差)

三四四五五七八(2)36南南發 打(2) ドラ7

 ドラ順子ができない限り、萬子のホンイツ一直線ですね。メンゼンで決めて
一気に逆転できればうれしいなと思っていたところ、急所の南を引き入れて、
その後三、中、中と持ってきて6巡で理想の聴牌にこぎつけました。

三三四四五五七八南南南中中

 普段の私ならば聴牌即リーチですが、「ここは冷静に決めたい」という理由
でヤミに構えました。結果は次巡六ツモで6000オール。

「一発で十翻やん!(※)」とツッコまれそうですが、これはあくまでも結果
論。福地さんの賞賛のお声に思わず頬がやわらかくなる私がPCの前にいまし
た。オーラスは、親リーチと1万6900点差の2着目によるW南ポンのドラ色染
めに挟まれてピンチを迎えることになってしまいました。

 私も役あり聴牌は入れましたが、出て行くのが生牌の白。聴牌だからといっ
て、こんなもん打たないってば(笑)。何とか金メダルを手中に収めることが
できました。

※十翻(トッパン)=関西サンマ用語で倍満の意。

■2回戦

 彩音♪天運流さん、うぐいす嬢さん、ョモアさんとの対局です。東1局では
東家の私が満貫手のイーシャンテン形で、追っかけリーチに不要牌を勝負して
一発放銃してしまいました。

 リーチ者の捨て牌は以下の通りです。

東西1(9)發(3)北南九466(5) ドラ二

 私の手は以下の通り。

二二八八335567 ツモ(4) ポン888

 捨牌から、またぎスジである(4)−(7)は本命の一角でしかも終盤。いくら親
で高い手の一向聴形であっても、これは行ってはいけない牌で、正着打は3切
りですね。この(4)切りでバチが当たったのか、この半荘は3着で終わってし
まいました。

■3回戦

 幽鬼さん、亜熱帯遊戯団さん、おおにたさんとの対局です。この半荘は大物
手のオンパレードとなりました。私も發・ドラ3や中・發・ホンイツを和了す
るなどで、トップ争いに加わっていましたが、オーラス勝負に負けて2着止ま
りでした。

 ここでは中・發・ホンイツを和了したときの手牌を紹介します。

東3局0本場 南家 10巡目 33300点 ドラ北

三四八八九南南白 ポン中中中 ポン發發發

 テンパイ枚数ならば白打ちがいいのですが、白をつかんだ他家を楽にさせた
くないのもあって、九萬切りでペン七萬を放棄しました(白は一枚切れ)。
結果は南を暗刻にしての8000出アガリとなりました。

 今回も以上3半荘をご紹介しました。次回は「自宅外で対局する雀賢荘の楽
しさ」などを書いてみたいと思ってます。ではでは〜〜。

(高島努:プロ協会C3リーグ)

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麻雀は外で、エッチは中で、それではネット麻雀は? それが次回のテーマで
す。


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━━━(3)<雀賢荘戦記>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ぼくが雀賢荘で1ヵ月間に対戦した記録です(byハカセ)。
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●8月2日(水)→411
ようやく打荘数が1900回に到達。100回打つのに4カ月かかってるなあ。

●8月14日(土)→1114
仕事あけに打ったら絶好調。こーゆーもんだよね。

●8月27日(金)→2
インパチを打って6000オールをツモり、荒らしに荒らした( ̄w ̄)プッ

■8月の成績
1着5回
2着1回
3着0回
4着2回
わずか8戦(゚д゚)ノダー


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━━━(4)<今月の登場プロ>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

雀賢荘に登場したプロの名前と打荘数です。
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■■8月の登場プロ■■

プロ協会
小倉孝(協会C3)40回
高島努(協会C3)20回
木原浩(協会C2) 8回
福田聡(協会C1) 1回

プロ連盟
Hyde (連盟C3)?回

みんな3文字(゚д゚)ノダー


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━━━(5)<若手でポン>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

若手プロによる戦術論。彼らはこんなことを考えて麻雀を打っている。
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■■ザ・差し込み 〜振り込む事を恐れるな!〜■■

 さわやかな風が吹く季節になってきましたね。この風を感じ始めてから冬の
到来というのは実に早いっす。あれほど暑かった真夏の太陽が今となってはち
ょいと恋しい。今年もハッピーな出会いや、アバンチュールな体験も全部忘れ
てしまったしね…。

 結局今年も麻雀一色の夏でした。夏は最強戦というでっかい大会の予選が
毎週あるからねえ。とはいっても、自分はほとんど麻雀打つ機会はなかったん
だけど。

 さて話は変わって、先日おいらの後輩プロ(T)からこんな相談を受けた。

 サークルの後輩たちと朝まで麻雀を打ってたときのこと、その中でさほど
上手くないと思われた人間が、とにかく馬鹿ヅイて大勝し、そういうケースが
何度かあったらしい。

 勝ったK君はとにかくゼンツ麻雀で、乗ってくるとバンバン切り飛ばしてく
る。こういうヤツ相手、また馬鹿ヅイてる人を相手に、どう戦えばいいんです
かねえ?

 ふむふむ。麻雀打ってりゃバカヅキする奴なんてしょっちゅうでくわすわけ
で、はっきり自分の方が力が上だと思えれば、長い目で見れば自分が勝つわけ
だからあんまり気にしないもんだ。…と思ったのですが、気になったのでその
セットを見に行きました。

 なるほどK君は元気がいい麻雀で、最終形はリーチ、状況に関わらず好形は
ゼンツという超攻撃型の麻雀ですね。おいら後ろで見てたんだけど、1回戦目
K君がトップを取り、今夜もK君が勝っちゃう!?なんて思わせる展開。

 2回戦は東パツTプロがA君からマンガンを出アガリ。東2局K君が親。
ドラが[5]で、親のK君が3巡目に[9]をポン。不気味な鳴きですね。3巡後
、A君からドラ切りリーチが入る。

 さて格上のはずのTプロ、初牌の[東]と[中]が親に打てずにオリるが、元気
のいいK君はリーチに無筋を切っていく。Tプロの後ろで見ていたおいら、A
君のリーチの中身はわからんけど、親のほうがやばいのは十分に感じました。
トイトイっぽく、ダブ東があれば1万2000、赤やドラがあればハネマンに化け
ちゃいます。

 一方のA君、ドラを切ってのリーチで、どんなに高くてもマンガン止まりっ
てところ。仮にリャンメン待ちならけっこう通されているので、Tプロに暗刻
の[(4)]−[(7)]が本命とだろうと判断。

 Tプロは淡々とオリ。打てない牌があるので行くわけにはイカンのはわかる
けど、親のゼンツを許してはいけない。このままではA君がK君に振り込んで
トビ終了まで考えられるところ。

 ここでK君に2連勝を許してはいけないというのが、勝負の絶対感覚という
もの。ならばTプロに与えられた選択肢は「差込み」である。[(4)]の抜き打
ちだ。仮にこれが当たってハネマンでもいいのである。大事なことは気分良く
K君に連勝させないことなのである。

 実際はA君が初牌の[中]をつかみ、K君にダブ東・中・トイトイ・赤の1万
8000放銃で飛び終了。K君が僥倖の2連勝となった。

「バカヅキねえ…。指し込みに行っても良かったんじゃない?」

 そうTプロに言うと、

「トップ目で振り込むのもヌルく感じますけどねえ」

 との返答。トップ目とトップは違うんだけどと言いかけたが、勝負の途中な
のでしばし沈黙。3回戦の行く末を見守る。

 3回戦、今度も東パツから大激戦。親のK君がリーチに来れば南家のB君も
リーチ。北家も役牌とピンズを仕掛け染め手模様。巡目はすでに終盤13巡目、
ドラの[一]は場に4枚切れている。さて、この状況を受けて、Tプロの手牌は
以下の通り。

(4)(6)(8)(8)2345566888

 なんとも苦しい手牌だが、要牌を絞ってるうちに集まってきたのでしょうが
ないか。リーチ者にピンズは通るが、ピンズの染め屋もいる。かといってソー
ズは場に高いし、3人共通の安牌もない。

 さて、こんなときは自分の手を最優先に考えるのがセオリー。だが最優先さ
せる牌もない。困ったTプロは結局打[2]を選択。しかし結果は親に1万2000
の放銃という最悪のものになった。

 よく考えてみれば、親に危ないソーズは打てない。ピンズは染め手の人に当
たるかも知れんが、MAXでマンガンだ。リーチに振るよりよっぽどいい。
さらに言えば、脇が連勝中の親に振るくらいなら自分が他家に振った方がいい
。差し込みぐらいの感覚でピンズを打てばいい。

 この考えが出来るかどうかが、バカヅかせるかどうかの分かれ道となる。
この局の終了後、おいらは席を立ったが、この日の勝負もK君の圧勝に終わっ
たという。

 長丁場の戦いでは、今現在の点数状況より累積ポイントに意識を置いた戦い
方が重要になって来る。競技麻雀でも勝ち残りの条件によってそういうケース
が結構出る。

 そういうとき、いまこいつにだけはアガられるのはマズイっていう感覚を、
高めて打たねばならない。その結果「指し込み」という戦術が生まれる。放銃
することを嫌がる人もいるけど、今現在の点数でその日の勝負が決まるわけで
はないんです。すべてが終わってそこで勝ち残った人、金が浮いて雀荘を出ら
れた人、そうなって初めて「勝利」ですからね。そこをしっかり認識してくだ
さい。

 さてさて、先月で若手でチーが終わっちゃいましたけど、おいらも連載始め
てはや2年。結構いろんなこと言ったと思うし、ずーっと同じ人が続くのも飽
きちゃうんじゃないかなーと思いまして、おいらの連載も今月で終了させてい
ただきたく思います。

 あっという間でしたけど、皆さんには楽しんでもらえたかな? まあこの世
から消えるわけではなく、普通に生きてますのでまた機会があったらよろしく
お願いします。ひょっこり同卓してたら話しかけてください。

 ではでは応援ありがとうございました!

(高橋常幸:プロ協会C1リーグ)

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今月でお別れとなる高橋常幸プロ。愛読していた方がいらっしゃいましたら、
メールなどいただけると書いた甲斐もあろうというもの。ネカマ歓迎!


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━━━(6)<重箱の隅Q&A>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Q&Aおよび投稿コーナーです。メールが寄せられたら取り上げます。
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 またしても無投稿の月でした。無がつく言葉って、無愛想、無理解、無年金
など、ろくなもんがありませんよね。来月は1通くらい投稿が来て「無」人の
コーナーじゃなくなるといい…なんて思うのは「無」理ですかねえ?

■質問・投稿の送り先
質問以外の投稿も歓迎します。

福地誠 HZN01410@nifty.com


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━━━(7)<東風戦メンバー戦記>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

人はなぜ麻雀を愛してしまうのか。東風戦メンバーによる闘いの記録!
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■■学生とプロの間■■

 明け方早くにフリーが割れてしまい、学生セット番で時間を潰す。一緒にい
たもう一人のメンバーが退屈そうにセットを眺めていたが、ふと呟いた。

「麻雀って時計回りだったっけ?」

 見ると、学生達は逆回りにツモを行って、下家から「チー」などと言ってい
る。点数計算ももちろん滅茶苦茶で、チャンタ白のテンパネ6400を「3翻だか
ら3900?」と申し訳なさそうに申告。

 ドラもなんだか妙である。(1)がドラなのに、(9)暗刻で和了った者が「満貫
〜」と喜んでいる。どうも表示牌がドラになるらしい。可笑しかったが、教え
るでもなく眺めていた。それでも麻雀というものは楽しいゲームなのだ。

 我々も、まず絵合わせから始まって、幾万荘も打ち続け現在に至っている。
いろんな事を学んだが、結局いつまで経っても真理の淵さえ見えない。この埒
の明かない亡国の遊戯は、どうして我々を惹きつけるのか。

 その日の本走時、こんな手があった。オーラスで親の自分は対面と4000点差
のトップ。脇とは大きな開き。

三四五八八(5)(6)(7)(7)(8)(9)688

 ドラは6索、7巡目。

 選択肢は人により様々だし、それぞれが自分の判断で打つ牌を否定しない。
このときは九萬2枚、八萬1枚が切られており、萬子の上が場に安く、索子は
高かった。リーチ棒を出すと対面は2000点で条件が足りてしまう。

 現状なら3900出和了りでも届かないので、6索切りの闇聴を取る。もし対面
にポンされたなら、リーチ棒など点数上関係ないので、6索の壁期待で次巡曲
げたかもしれない。が、結局ドラにお咎めは無し。

 さて、期待している手替わりは無論七萬、次いで(6)筒。これはチーもする
。(4)筒を引いたら打(9)筒のシャンテン戻しもアリか。そこへ引いてきた牌は
六萬であった。

三四五六八八(5)(6)(7)(7)(8)(9)88

 ちなみに三萬引きの前だったので二萬を序盤に切っている。河を見渡して、
山にいるのは七萬だろうと判断。打八萬。出来れば二萬を引き戻したい。果た
して上家が七萬をツモ切る。逡巡して「チー」とした。打(9)筒。

三四五(5)(6)(7)(7)(8)88 六七八(チー)

 (6)筒はフリテンだが、8索ポンを期待。ここにツモ(3)筒と来た。打(7)筒
として、筋を追った下家が(4)筒をこぼしてラスト。

 結果和了れたが、別にこれが正着だとも思わない。6索切りリーチも否定し
ない。むしろネット麻雀などの膨大なデータを借りれば、そちらこそ和了りの
確率の高い「正着」なのかもしれない。

 それでも我々は、一打一打を状況に照らして熟慮しながら打つ。だからこそ
失敗しても成功しても麻雀は面白いのであって、人間らしさを体現してくれて
いる。

「〜巡目リーチの和了れる確率は〜%」などというデータは局地的には全く役
に立たないし、そんなことを考えながら麻雀をする人間は稀有である。先の学
生達も、自分らなりに、毎巡考えて、悩んで、麻雀を楽しんでいる。それで十
分、このゲームの魅力の根源を理解しているのだ。

(須田良規:プロ協会Bリーグ)

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学生は学生で楽しめばいいと言いながら、やけにテクニカルな打ち筋を見せる
東風戦メンバー。なんだか4000人斬りAV男優みたいです。


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●○●○●「雀賢荘」からのお知らせ●○●○●○●○

 第5回ミニ大会を大会特設サロンにて、開催中!

 開催日程:9月10日(金)13:00 〜 9月13日(月)10:00

 皆様、ふるってご参加ください。


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発行   有限会社 アイ・エス・ジャパン
     毎月10日・25日発行
編集長  福地 誠
記事協力 日本プロ麻雀協会
編集   有限会社 アイ・エス・ジャパン
お問い合わせ jankenso@is-jpn.com 
雀賢荘HP  http://jankenso.is-jpn.com/
 
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