月カン!雀賢荘 Vol.62


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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃!┃雀┃賢┃荘┃Vol.62┃
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┃荘┃ □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
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【月カン!雀賢荘★INDEX】―――――――――――――――

(1)自称東風荘最強水準講座
(2)若手でツモ!
(3)異常だぞ麻雀は!
(4)麻雀哲学論考
(5)雀賢荘に熱中症!
(6)IT'sリアル麻雀屋巡り

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■ごあいさつ

 なんか急に暑くなってます。そんな暑さに負けず、ワールドカップ出場を決
めた日本チームのように頑張ろう!(って何を!?)とゆーわけで、6月後半号
をお届けします。

━◇>凡 例<◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  麻雀牌の表記は以下の通りとしております

・マンズ---- 一〜九    ・ピンズ---- (1)〜(9)
・ソーズ---- 1〜9    ・字牌 ---- 東南西北白発中


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━━━(1)<自称東風荘最強水準講座>━━━━━━━━━━━━━━━━━━

みんなで自称東風荘最強水準になろう! ネットで麻雀は強くなる?
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■■タイトル獲得プログラム■■

小倉 やりました!雀竜位を獲得しました!!

―― いやー、やるもんだねー。

小倉 オーラスまできわどいギリギリな勝負でした。

―― 杉田かおると結婚したくらいの快挙かな?(笑)

小倉 終始ツイてたましたけど、リーチをかけまくったことが勝因かなあ。

―― 麻雀も結婚もとにかく押せと(笑)。

小倉 あとはメンタルですね。初めての決勝ということで、気後れしないよう
   にと思いました。

―― そのせいで友だちを失ったという噂もあるけど(笑)。

小倉 こころがけたのは、とにかく冷静に最善手を繰り返そうということでし
   た。最善手を繰り返せば結果はあとからついてくると考えて、とにかく
   目先に囚われないよう究極のメンタルを追求しました。

―― オレは最善手を打つマシーンだと。

小倉 例えば、リーチをした後はあがりたいとか考えません。ツモに力も入れ
   ません。そんなことをしても意味がないですから。

―― なんか宗教みたいな話に…。

小倉 追っかけリーチされて放銃しても、自分は最善手を打ったのだから仕方
   ないと思うことに徹します。

―― 右のリーチに打ち込んだら、左のリーチにも打ち込めとか?

小倉 とにかく徹底してメンタルを維持したんですよ。

―― んで完全に悟りの境地に達したと?

小倉 いやー、最後の半荘は好配牌を祈ってる自分がいましたけど(笑)

―― まだ人間を捨てきれない部分もあったわけね(笑)。

小倉 結果だけを追求したいのなら、こういう打ち方をすべきだと思うんです
   よ。でも、こう考えてると麻雀がつまらなくなっちゃいますよねえ…。

―― んじゃ、セカンドタイトルとファースト彼女、どっちがほしい?

小倉 どっちもゲットします!!

―― やっぱ欲望は人間なのね(笑)

(小倉孝 プロ協会C1リーグ)

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欲望を捨ててるんだか捨ててないんだかよくわからない小倉孝プロ。まあ何は
ともあれ、雀竜位の獲得おめでとうございます〜(⌒∇⌒)ノ


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━━━(2)<若手でツモ!>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

プロ協会若手プロによる戦術論。麻雀は工夫して勝て!
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■■恐怖の呪文「カン」■■

 先日、リーグ戦が終了しました。残念ながら今期も昇級ならずでした。。。
しかし、最終節は誰よりもポイントを稼いだんですよー。ちょっとは意地はみ
せたというわけです。それで何故昇級できていないのかってのは聞かないで下
さいね。。。しかし、最終節でちょっとした手応えを掴みました。来期こそは
必ずや昇級を決めてみせます!応援のほうよろしくお願いします♪

 さっそく今回のテーマです。今回は「カン」ついて考察してみたいと思いま
す。「カン」は人によってする・しないでも意見が分かれるところですし、す
るにしてもタイミングはだいぶ違ってきます。凄く特殊な動作ですので、いろ
いろな考えがあると思います。今回はとても難しいテーマに挑戦なのです!

 みなさんの中には「カン」が大好きなんて人もいますよね。確かに4枚しか
ない牌を独り占めできたら見せびらかしたいですもんね。その気持ちは分かり
ます。しかし守備型麻雀をベースにして書いているここでは、極力「カン」は
しないという選択肢を推奨します。

 まず「カン」によるメリット・デメリットについて考えてみます。メリット
は何でしょう? ツモが1回増える・ドラがのるかもしれない・符が高くなる
くらいでしょうか。なかでもツモが1回増えることはかなり魅力的ですね。

 では、デメリットは何でしょう? 他者のリーチを誘発する・他者にドラが
のるかもしれない・手牌の枚数が減るといったところでしょうか。ただでさえ
他者のリーチは怖いというのに、カンドラ・カンウラまで増えてしまったらも
うゴメンなさいですよ。

 ツモが1回増えることはアガリ競争においてはとても有利なのですが、場を
沸騰させてまで増やす意味はあるのでしょうか。場が沸騰しても、自分がリー
チしてアガれば問題ないと思う人もいるかと思いますが、以前書いた通り麻雀
はそんなにアガれるもんではありません。むやみに場を沸騰させるのは非常に
リスキーなのです。安易な「カン」は、他者がトップを獲る手助けをしている
ようなものです。おとなしく場を進めていたほうがトップを獲りやすいと思う
のは僕だけでしょうか。

 続いて「カン」のかけ時についてなのですが、かけ時なんてないというのが
僕の見解です。「カン」しないことを勧めているのですから当然でしょうか。
切れるタイミングがあるなら切って、もし切れないのならオリを考えるくらい
でちょうどいいです。どうしてもカンしなくてはならない状況なら、テンパイ
時でしょう。確かに早くカンするほうが有効なのは分かるのですが、リスクが
大きすぎると思うのです。リーチできるからこそ「カン」なのです。それ以外
はちょっと厳しいですね。

 最後に大明カンと加カンについてですが、大明カンや加カンなんて意味があ
るのかさえ分かりません。まるで異国の言葉か何かの呪文のようですよ。あぁ
恐ろしや恐ろしや。

 今回は「カン」についてでした。いろいろ反論のある方もいらっしゃるかと
思います。まあ、弱気な麻雀打ちには「カン」は刺激が強すぎるってことで勘
弁してください。

 では、また来月お会いしましょう♪

(渡辺順洋:プロ協会C3リーグ)

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カンにトラウマを持つプロ雀士によるカン撲滅講座でした。カンも漢も姦も、
すべて消え去れ〜! 悪霊退散! ってなところでしょうか?( ̄w ̄)プッ


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━━━(3)<異常だぞ麻雀は!>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

なぜ麻雀はかくも面白いのか。レトロな感性の新米プロによる麻雀エッセイ!
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■■芸術品としての麻雀牌■■

 いきなり芸術の話になります。似合わなくてすみません。

  ピカソの絵を初めて見たとき「これは完全にバカだ」と思いました。どこ
をどう見たら「ハンカチを持って泣く女」なのか、全く理解できませんでした。
さらにはこれが「成立」どころか「評価」されていることを知り、絵画という
ジャンルが信用できなくなりました。もちろん今はあの落書きが、高度な技術
と感性に裏付けされた「名画」であることを理解してはいますが、それでもや
はり「あの絵はバカが描く絵だ」と思います。似たようなことが麻雀にもあり
ますね? 芸術を愛する皆様こんばんは。

 それとこれとはちょっとしか関係ないのですが、先日あの麻雀博物館に行っ
てきました。麻雀に関するあらゆる資料が展示されている、世界で唯一の博物
館として有名な場所でありますが、まあ噂に違わぬ珍品奇品がずらり。いちお
うは仕事としてお邪魔したのですが、そっちのけで展示品ばかり眺めておりま
した。

 実を言うとボクはかなりの牌好きであり、まっさらな新牌を見つめているだ
けで愉悦を感じられるほどの男です。ゆえに貴重な牌の数々を前にして垂涎は
必死と思われましたが、残念ながらほとんどの品物は嗜好を満たしてくれませ
んでした。これは何故だったのでしょうか?

 自分なりにいろいろ考えた結果、どうやら「実用性のない牌は愛せない」と
いう理由がいちばん大きいようです。例えば形が不揃いな手作り牌がありまし
た。それは各牌の識別が容易にできるほどの極端さで、こんなものはいくら貴
重品であれ子供の遊びにしか使えません。銅製の牌というのも個人的には許し
がたいものでして、だってこんな変質しやすい材質で牌を作ることは、明らか
に機能性の放棄じゃないですか。しまいには墨で作られた牌なんてのもありま
した。墨ですよ墨! 習字のときに磨って使うアレです。果たして半荘1回も
つのかどうか。

 こんな思考を巡らせているうち、自分の牌に対する偏愛は、どうやらミリタ
リーマニアや武器収集家のそれに近いことがわかってきました。つまりはデザ
インそのものよりも「実際に戦えるかどうか」が重要なのであり、機能的であ
ればあるほどそれを「美しい」と感じるのです。新牌を前にしたとき感じると
きめきは「これで真剣勝負ができるやんけ」という闘争本能の表れといえまし
ょう。それは真剣の輝きに魅せられることにも似た、深い、深い、病巣とでも
呼ぶべきもの……。なんというか、ものは言いようですね。

 よく言われるように、麻雀牌の芸術性は高いものであり、そこを重要視する
なら確かに博物館の展示品は素晴らしいのだと思います。しかしそれが実際に
麻雀を打てないものであるのなら、ボクにとっては刃こぼれした日本刀ほどに
残念な品物となってしまうのです。どこまでみなさんと共有できているのか不
安ですが、とにかくそういうことなのでした。

 芸術品としての麻雀牌、あなたはどう思いますか? そのあたりを確かめる
ため、一度は麻雀博物館に足を運んでみるのはいかがでしょうか。それでは、
また来月お会いしましょう! 

(田中太陽:プロ協会C3リーグ)

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麻雀牌ミリタリーマニアって怖いですね。「200円で打つんならば最低25ミリ
以上の牌は必要だろ!」みたいな感じでしょうか?( ̄w ̄)プッ


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━━━(4)<麻雀哲学論考>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

何事も不合理や整合性が気になってしまうSEが、麻雀を多面的に語る!
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 みなさまこんばんは。ヒロタシです。

 数えてこれが3度目の登場となりました。なんだかこのメルマガの中でも浮
いた存在になっているような気がしますが、どうなんでしょうか。ご感想など
頂けましたら幸いです。褒められて伸びるタイプです。

 まずはお詫びから。前回取り上げた「実録麻雀エッセイ集
(http://www.geocities.jp/pyutaro1973/top.htm)」の作者の名前が間違って
おりました。正しくはぴゅー太郎氏です。お詫びして訂正致します。

 さて本題に。前回書いたように、現在ではWEBの発達によってアマチュア
麻雀研究家の考えが簡単に読めるようになりましたね。

 では一昔前ではどうだったでしょうか。WEBの普及以前、我々が「人の戦
術を読む」機会はプロの出版する戦術書を読むことくらいしかなかったのでは
ないでしょうか。その数も少なかった時代ではそれらがどの程度有効かを調べ
るすべもなく、多くはただ「プロの書いたものだから正しいのだろう」という
権威主義のもとに買われ、読まれていたように思います。

 さて、ではプロと言う存在はいったいなんなのでしょうか。

 アマチュアでも立派に「読ませる」テキストが書ける・発表できる現在では、
書き手としての価値は必ずしもプロには求められなくなるでしょう。では打ち
手としての価値ではどうかとなりますが、これほど運に左右され得るゲームで
は、他の競技に比べ「アマチュアを圧倒できる」ほどの結果を残せるとは思え
ません。アマチュアとプロとの距離が比較的近いことは、プロの地位向上に大
きな問題であることは確かでしょう。

 アマチュアにはできないこと。プロにだけできることが何かないのでしょう
か。

 この疑問に対するひとつの答えとして、私は提案をしたいと思います。プロ
の競技を全てノータイム戦で行ってはどうかと思うのです。即ち一打にかける
時間を制限し、長考を禁止するのです。

 これによって一瞬での判断ができる打ち手とできない打ち手には大きな差が
開くことでしょう。

 しかしこのルールに対し疑問を持つ方もいるかもしれません。早く打つこと
と強いことが必ずしも一致しないという考えがほとんどでしょう。プロにだっ
て長考してこそ強い打ち手もいるでしょう。

 違うのです。私は「強い打ち手は瞬間的な判断が出来るはずだ」と言いたい
のではなく「瞬間的な判断が出来る人を“強い人ということにしよう”」と言
いたいのです。そう「強さ」そのものを再定義しようということなのです。

 とつげき東北氏の仕事によって「強さ」とは何であるかが見直され、実力と
結果がどれほど一致しないものかが示されました。ならばこれ以上「アマチュ
アとプロに差がつかない競技」を続けることにはたして意味があるのでしょう
か。プロの方々はいまこそ麻雀という競技そのものを見つめ直し、プロにしか
できないことを何か見出してみませんか。「さすがプロ、俺とは違うなあ」と
アマチュアに言わせてみたくはありませんか。

 その「俺とは違う」点のひとつとして、ノータイム打ちはいかがでしょう、
というアマチュアからの提案でした。

ヒロタシ
(似非トーラス http://oak.zero.ad.jp/~zaf93998/)
(似非トーライ http://d.hatena.ne.jp/hirotashi/)

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ノータイム打ちもいいですけど、小手返し打ちはどうでしょうか? 麻雀好き
女性の半分は指フェチだと、知り合いの女性漫画家が言ってましたけど。


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━━━(5)<雀賢荘に熱中症!>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本プロ麻雀協会プロによる雀賢荘の対戦レポート!
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■■上質の対局■■

 みなさんこんにちは〜。毎度おなじみ「雀賢荘に熱中症」でございます。

 先日の18日、雀王戦C3リーグ(前期)の最終節に挑んできました。麻雀プロ
になって初めての昇級チャンスだったのですが、最終戦に細かい所まで条件点
数を把握できていなかったが故に、惜しくも2600点差で次点となり昇級を逃し
涙を飲むはめになりました(3着でも2万点以上ならば昇級を決められていま
した)。

 1回ポッキリのネット麻雀と違い、リーグ戦は「たった1本のリーチ棒」や
「失着の1打」で一年もしくは半年を台無しにしてしまうことがあります。後
期も同じC3リーグで再度昇級を目指して戦います。今まで以上に、一打一打
を重く受け止めながら対局していきたいと思います。

 悔しがっているだけでは前には進めません。前に進むためにも上質の対局を
雀賢荘でも増やしていきますね。それでは、今回の雀賢荘対局記をご紹介しま
す。

■1回戦

 碁闘麻棋さん、樹里さん、まさ猿さんとの対局です。

 中堅クラスの打点が飛び交う半荘となり、苦戦しつつもオーラス前にはトッ
プを狙える位置まで来ましたが、最後は碁闘麻棋さんのチンイツ手が成就し3
着で終わりました。そんな苦戦した半荘でしたが、私も東4局にはチャンス手
が入りました。

東4局0本場 西家 19100点(3位目) ドラ→3

配牌→二(2)(6)(7)233689東中中

 無メンツながらも、ドラ2枚と中を生かして高得点を狙える手ですね。もち
ろん鳴きもできるので、動きやすい点でも好配牌だといえます。中が出ると1
鳴きポンしてのホンイツ手を狙いますが、ピンズが先にメンツになれば、鳴い
ての最低ライン3900で妥協します。もちろん一気通貫も狙えます(ただしリー
チかホンイツ・中は必ずつけての打3にしますが)。234の三色はドラが2
枚と中があるだけに狙いません。

 そんなことを考えつつ牌組していると、4巡目に以下の形になりました。

(6)(7)1233689東西中中 ツモ→(8) 打→西

 ここでホンイツはあきらめて、中をポンするかメンゼン手で仕上げるかのど
ちらかになりました。先ほど、一気通貫も狙えると記しましたが、(9)を引け
ば、チャンタの形も見えますね。2を引けば、ドラ含みの一盃口もあるし。ホ
ンイツがなくなっても、楽しい手には変わりありません。

 そして、9巡目に引いてきた急所で仮テンに取れる状況になりました。

(6)(7)(8)12336889中中 ツモ→7 打→8

 打3で役なしのペンカンチャンの7待ちテンパイに取れます。しかし、これ
は待ちが良くない上にドラを切らなければいけない点でハイリスク・ローリタ
ーンです。そこで選択したのが打8。一気通貫、一盃口、ツモ4でのドラ2の
両面リーチ、中を刻子にしてのテンパイ、すべてを有効にできるためです。

 しかし15巡目、そんな私をあざ笑うかのようなテンパイが入ります。

(6)(7)(8)12336789中中 ツモ→6 打→3(リーチ)

 すべての手役を消す6ツモですが、15巡目ということもあってテンパイにと
りました(他家がテンパイしてなさそうなので)。そしてリーチです。リーチ
に関しては賛否両論ありそうですが、ドラを切るくらいだからテンパイはバレ
バレということで素直にかけてしまいました。ヤミテンするくらいならば、ド
ラは切るなってことかな(笑)。

 結果は、1人テンパイで流局でした。でも、後々考えると、最低のテンパイ
形ですし、打ち出すのが厳しい牌なので、打9にしてオリを考えた方がいい気
もしますね(う〜む)。

■2回戦

 いさおさん、さいさん、小次郎太さんとの対局です。

 この半荘も、オーラス前ではトップ圏内の3着目につけていました。2着と
は4200差、1位とは5000差でした。

南4局0本場 西家1巡目 ドラ→(9)

一一六(2)(7)(8)23白白白發中 ツモ→白

 過剰に引いてきた白ですが、そこで私はこの白をアンカンしました。本来は
テンパイしていないのにカンするのはドラを不用意に増やすリスクのある行為
ですが、「ラス陥落の心配のない3着目」「ツモ数を増やす」「自分にドラが
ないのでテンパネさせて条件を少しでも緩和させる」「南4局であること」を
理由に積極的に仕掛けました。

 そして4巡目にはこんな形に。なお新ドラは9。

一一(2)(3)(7)(8)234中 アンカン→白白白白

 ドラ(9)の代わりに(6)を引いてもリーチでまかなえるいい形になりました。
1→(9)の順に引けば、闇テンの高め直撃を狙いつつ、ツモったらどちらでも
OKになるところまでこぎつけました。しかし、1シャンテンまでで他家に和
了され、3着にて終了しました。

 それでは今日はこれにて……。皆さんも、蒸し暑さに負けずに頑張りましょ
う!!

(高島努 プロ協会C3リーグ)

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昇級を逃してもめげない高島努プロ。押してもダメならもっと押せ。それでも
ダメならさらに押せ。それが男の道ってやつですね! …なのか!?


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バブル絶頂期の89年、雀馬鹿への道をひた走った男によるナルシーエッセイ。
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■■第26話 オヤジ都市ブクロ■■

「しのぎ」の場として、しばらく「ブクロ」に留まることにしたオレ。その第
2ラウンドは「アリアリの1‐2‐4、祝儀1枚500P」の店。連帯していれ
ば、なかなか旨味のあるレートだ。

 待つのが嫌いなオレは、東4局の親番25000点持ち、10巡目という条件であ
ったが、おとなしく案内された。条件は良くないが、配給原点でトップとの差
もマンガンならどうにかなるだろう。さほど問題は無いと思っていた。

 メンバーから引き継いだ手牌はタンピンの58ソー待ちテンパイ。俺は「す
いませんね!」とメンバーに言った。ダマでも良かったかもしれないが、親と
いうこともあり、また昨日の癒しの効果か、思わず「リーチ!」と発射してし
まった。

 俺はメンバーにもらったおしぼりで顔をぬぐいながら、改めて場の状況を確
認した。ドラは「南」、河に1枚も捨てられていない。不安がよぎりあたりを
確認する。南家が鳴いていた。「ありゃりゃ!まずいリーチしちゃったかな」
と言った。対面が「まあ親だからね、勝手にオヤリー、なんちゃってさ」と、
オヤジギャグが飛んだ。

 そんなとき、対面が「じゃあ俺も勝手にやるか。ゴソー艦隊出動!」と、5
ソーをアンカンした。新ドラが5ソー。それを確認した対面のオヤジが、ニタっ
と笑みを浮かべ「リーチ!!」と、一挙に局面が動き出した。修羅場の到来だ。
俺の待ちの一方である5ソーがカン、8ソーは場に2枚切れ。どうやら形成は
不利だ。

 そんななか、北家のオヤジは「勝手にやって、俺はオンリーマイウェイだか
ら」と言って「北」を切り出した。3人の勝負になったようだ。この局面に少
しは怯んでくれれば、という俺の願いも虚しく、2軒リーチに無スジを「全ツ
ッパ」してくる南家。やはり南家もテンパイか。3人の勝負なのか。勝利の女
神は誰に微笑むのかと思っていた。

 その瞬間、南家が「チー」と言った。オレは「おいおいまだテンパッてなか
ったの」と一言。次巡にも南家はチーして「よーし追いついた」と言った。オ
レは「オジさん。参りました!なんだテンパイして無かったの」と冗談半分に
嫌味を言った。

「こんなときは最後にテンパッた奴が不思議と勝っちゃうんだよな」と弱気な
ことを思いながら、オレはアガることをなかば諦めていた。すでに15巡目とい
うこともあり「いくら親とはいえ、場を確認せずリーチをかけた報いか。せめ
て放銃しないで連荘できれば良しとするか」と思った。

 しかし、南家に無スジをバンバン通され、ピンズ、マンズは全部通った。あ
と両面で考えられるのは58ソーと69ソーだけだった。この状況に相手の待
ちが気になるオレであった。オレはアガることより流局してもらって相手のテ
ンパイ形を確認したかった。

 その希望通り流局した。相手の待ちを確認する。対面は「なんだ兄ちゃんも
オナテンか。オレも58ソー待ちだよ!メクリ勝負だったな」と。南家は「や
っぱりフリテンじゃ厳しいな」と、69ソー待ちであった。自分の河に9ソー
を2枚切っていた。俺は一言対面に「おじさん!それ5ソーでツモってるんじ
ゃないの!親リーだしドラポンだしよくアガらなかったね」と言った。

 オヤジは「だって兄ちゃん!これじゃあんまりだろう」と意味が分からない
ことを言う。こんなオヤジ達と卓を囲むのか。オレは頭が痛くなった。

(斉藤勝久:プロ協会Bリーグ)

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タコオヤジに囲まれて頭が痛くなったという馬鹿一代。珍しい展開です。次回
はタコを刺身にして食っちゃって、それから癒し一発という定番コースか!?


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●○●○●「雀賢荘」からのお知らせ●○●○●○●○

【第12回ミニ大会を大会特設サロンにて、開催中!】

 開催日程:6月24日(金)13:00 〜 6月27日(月)10:00

 皆様、ふるってご参加ください。


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発行   有限会社 アイ・エス・ジャパン
     毎月10日・25日発行
編集長  福地 誠
記事協力 日本プロ麻雀協会
編集   有限会社 アイ・エス・ジャパン
お問い合わせ jankenso@is-jpn.com 
雀賢荘HP  http://jankenso.is-jpn.com/
 
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