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┗━┛ 月カン！雀賢荘−2006.3.27−
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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃！┃雀┃賢┃荘┃Vol.80┃
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【月カン！雀賢荘★ＩＮＤＥＸ】―――――――――――――――
(1)中年雀士勝負録
(2)麻雀哲学論考
(3)雀賢荘に熱中症！
(4)IT'sリアル麻雀屋巡り
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■ごあいさつ
このメルマガもついに80号。人生で言ったら晩年……かどうかはわかりませ
んが、これからも続くことを願いつつ３月後半号をお届けします♪
━◇>凡 例<◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
麻雀牌の表記は以下の通りとしております
・マンズ---- 一〜九 ・ピンズ---- (1)〜(9)
・ソーズ---- １〜９ ・字牌 ---- 東南西北白発中
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━━━(1)<中年雀士勝負録>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最近少々レートが上がっているハカセの勝負録！ 今回はいくらだ!?
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■■中年男の哀愁麻雀■■
セット麻雀からの１コマ。メンツは最高位戦プロ３人。
親の超ベテラン様がドラの４索を切った。テンパイ気配。
タンピン系の捨牌。ぼくから見て本命は２５筒、あと五八万と六九万も嫌だ
った。Ａさんは本命が２５筒で、２５索と３６索もあると思ったという。テン
パイしたＢさんが５筒を切ったらやはり当たりで、しかし意外にも５８筒だっ
た。こんなタンピン三色。
二三三三四五六七(6)(7)５６７ ロン(5) ドラ４
結果として親マンでアガれたけど、これ、どう見てもテンパイ時に４索切り
ダマじゃなく、７索切りリーチが正解だ。
リーチしたってしなくたって、他の３人は勝負するつもりじゃないと５筒は
切らない。盲点の８筒が高目ならともかく、ダマでも出てこない５筒だけの待
ちにする意味がない（８筒が出ても彼はどーせアガらない）。
それなら５８筒どちらでも親マンになり、ツモって裏が乗ったら６千オール
になる７索切りの方がすぐれている。一発裏あり、赤なしルール。
でも、このベテラン様は絶対に４索切りダマなんだと思う。彼の麻雀は全部
そんな感じだ。金なり地位なりがかかった麻雀で、そっくりな局面を百回なり
千回なり経験してきて、三色を選ぶと損だって理解した上で、それでも三色を
選び「麻雀ってのはこーゆーもんなんだよ」と肩で語ってる彼。中年男の哀愁
の世界だ。
ぼくは合理の世界に生きているから７索切りリーチに行く。でも、彼の麻雀
も好きなんだよな。そこにある美意識の体系を「馬鹿じゃん」と切り捨てられ
ない。
こういうのって卑怯なんだろうか。自分は安全なところに身を置きながら、
他人が捨てられない美意識を見て共感だけするというのは。
彼のことを牌譜集でしか知らない時代から、こういう麻雀だと思っていたけ
ど、実際に会ってみたらやっぱりそうだった。小島武夫流をもうちょい玄人っ
ぽくした感じ。一発裏ドラ麻雀ではありえねーよな。
おそらくまた打つと思うけど、ここで４索切りダマを選ぶ人に、ぼくは負け
るんだろうか。万一にも勝ち越しちゃったら悲しいな。初恋の相手を金で買っ
たような気分になるんじゃないか。
彼は、ぼくの書いた『麻雀検定』という何切る問題集のこと、「俺が思った
解答とは全部違うんだよな〜」と言っていた。主観的にならないよう意識して
作ったのに、それでもあれほどシンプルな問題で答えが片っ端から違うとは、
いやはやびっくりだぜ。
最高位戦の阪元俊彦さんという人なんですけどね。
（福地誠 小銭ライター）
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阪元俊彦、最高位戦B1リーグ所属。かつて、最高位戦を辞めると人生の時間が
止まると言い、会社を辞めて戻ってきた人。額の縦ジワに哀愁が漂います。
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━━━(2)<麻雀哲学論考>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
何事も不合理や整合性が気になってしまうＳＥが、麻雀を多面的に語る！
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■■ドラ麻雀から脱出する方法■■
さて今回は、昨今増加する傾向にあるドラについてです。
いうまでもなくドラは１枚で１ハンです。３枚集めてやっと１ハンとなる翻
牌、６枚で１ハンのイーペーコーに比べればとても効率的です。数牌がドラで
あれば平和と、さらにチュンチャン牌であればタンヤオと複合させることも簡
単です。しかも、現在のルールでは裏ドラや槓ドラだけでなく赤ドラも市民権
を得、すでに麻雀はドラを集めるゲームとも言えるようになってきました。
多すぎるのも問題ですが、さらにコーツやカンツにすることで３枚も４枚も
同時に使えることも大きな問題であると考えます。コーツにしていた牌が裏ド
ラになったというだけで勝てたとか、たまたま暗カンしたらカンドラがモロノ
リしたために逆転できたという経験は誰にでもあるでしょう。ただギャンブル
として麻雀をとらえているのであれば、それもいいでしょうが。
インフレの一途をたどる麻雀に、ここでブレーキをかけてみてはどうでしょ
う。
といっても麻雀打ちから裏ドラをめくる快感をいまさら奪うのも難しいこと
でしょう。単純にドラを減らすことよりも、ドラを決定する方法に一工夫入れ
てみましょう。ドラ表示牌の次の牌ではなく、表示牌そのものをドラとするの
です。
４枚あったドラが３枚に減るだけですが、暗刻が裏ドラになる確率はとても
小さくなり、カンした牌がドラになることもないので不条理な逆転劇も少なく
なります。「多く持っている牌ほどドラになりにくい」ことで「ドラを固めて
持ったもん勝ち」というゲームになりにくくなると思うのですが、いかがでし
ょうか。トイトイは相対的に安くなるでしょうが（笑）。
ヒロタシ（似非トーラス http://oak.zero.ad.jp/~zaf93998/）
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ドラを次ドラじゃなく現物ドラにすると、実際に使える枚数は劇的に少なくな
ります。これは裏ドラでも同様です。ドラは携帯電話と一緒。なかった時代に
は戻れないと思って、共存していきましょう。
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━━━(3)<雀賢荘に熱中症！>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本プロ麻雀協会プロによる雀賢荘の対戦レポート！
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■■チンイツの鳴き方■■
みなさんこんにちは〜。毎度おなじみ「雀賢荘に熱中症」でございます。
ＷＢＣの王ＪＡＰＡＮ、見事な優勝劇でしたね。私は実家のテレビでゆっく
りと見ていましたが、準決勝での「３度目の正直」で勝利した韓国戦、決勝で
はアマチュア最強軍団キューバに打ち勝っての胴上げシーンには感動させられ
ました。誤審問題や投手の球数制限や組み合わせ等に問題を残した大会ではあ
りましたが、各国選手の熱闘には私も熱中症になっちゃいました。
いやいや、それにしても、決勝トーナメントに進めるとは思えなかった〜。
スポーツ新聞を見たときに思わず唖然としちゃいました(笑)。これも、一種の
「神風」なんでしょうねぇ〜。
というわけで、「私にも少しでも神風吹いてくれよ！」と切望しつつ、雀賢
荘対局記をお伝えします。
今回の対局面子は、ループさん、ウルさん、だまなーにゃさんとの一戦。
今回はマニアに走らないように記してみたく思います。
今日は東１局０本場の出来事をテーマにします。私は南家。ドラは２。私の
手にはピンズが寄っているので、思い切ってチンイツに走ってみることにしま
した。西家から(4)切りリーチがかかってきます。しかし、局はまだ始まった
ばかり。またぎ筋の二を通して、迎えた13巡目、上家からリーチ者の現物(3)
が出てチーテンにこぎ着けました。
(1)(1)(2)(2)(4)(5)(5)(5)(6)(6) チー：(3)？？ チー：(7)(8)(9)
ちなみに、捨牌と仕掛けは以下の通りです。
東家：西南一１７(7)(4)(8)九發白(3) チー→６７８
南家：８八四四五白東東北北二(8)
西家：九發東白(8)一南三(4)→リーチ(3)西１
北家：西８七發北西(7)５九八三
さてさて、どう鳴いていこうかなぁ〜。この手、ハネマンにすべく一通をつ
けての打(6)も無くはないが、待ちの(3)はすでに２枚切れ。しかも誰かが１枚
使っていそうな感じもする、きつい状況。
ということで私のチョイスは、(1)(6)のシャンポン待ちになるように(3)(2)
(4)とチーしての打(2)。(6)はともかく、(1)が山に残っていそうと読んでみま
した。いずれにせよ、リーチ者と東家にはピンズ待ちはなさそうでかつ使って
なさそうな感じ。私もドラ色を引くまでは、押しの姿勢で挑めそうです。
結果は、リーチ者から(6)が出ての満貫成就となりました。
ではでは、今日はここまで。最後になりましたが、「チンイツをやるときは
落ち着いて」ということを念頭にがんばってくださいね！！
（高島努 プロ協会Ｃ３リーグ）
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王ジャパンの快進撃に乗って、チンイツの鳴きを成功させた高島プロ。
次なる目標は合コンでの鳴き？
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━━━(4)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
バブル絶頂期の89年、雀馬鹿への道をひた走った男のナルシーエッセイ。
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■■第31話 癒しの時間■■
東４局６本場ドラ五。8000オールで３人まとめて飛ばしたい。すでに８万点
近く持っている俺は、こんな大連荘の展開になっていたため、生意気なことを
考えていた。
が、こうなると俺は逆に麻雀どころではなくなってくる。俺は終わった後の
こと、すでにいくらカッパいだのかの皮算用で頭はいっぱいで、麻雀はすっか
り散漫となっていた。落ち着きなくバンソーコーをはがしたり取ったりと、た
だ妄想を巡らせ摸打を繰り返していた。
だが勝手に手が入る。麻雀とは面白い物だ。こんな状態になると特に考える
必要もない。手なりでテンパイに向かっていく。こうして出来上がった場に俺
は飽きつつ、ますますその後のことに妄想をふくらませていた。
とっととオヤジを飛ばして癒しに行くか。久しぶりのフルコースだな今夜は
、と勝手なことを考えていた。オヤジが「お兄ちゃん、本当落ち着かないね。
ダントツなんだからさ。そんな慌てんなよ」と言ったが、そんな言葉にも俺に
は上の空だった。
６巡目、無駄ツモなしでピンフドラ１のテンパイが入る。即リーチかと一瞬
迷ったが、まだ手変わりのある手格好だし、これでアガッても無駄に１局増え
る可能性があると、ダマで構えた。そう、十分形の手になるまで見逃しもあり
だと思っていた。４ソー引きならタンヤオになる、またマンズが三四五六七八
で、ドラ五を引けばドラドラになる。あとはどこまでダマテン出来るかだ。ツ
モッたらどうしようかなんて考えていない。ツモったらそのときはフリテンリ
ーチだ。とにかくこの局で終わらせる。と、散漫なわりに意気込んでいた。
そこに下家のオヤジが「なんだい兄ちゃんテンパってんのかい。もうきめて
くれよ。次いこうや」と言う。対面が「兄ちゃん、お腹いっぱいだろ。まだリ
ーチすんのかい。まあいける時はガンガンかっぱいどきな。リーチ、リーチ」
と、俺をあおった。
俺は、オヤジたちの巧言に「じゃあ、ばれてるならリーチ！」とピンフドラ
１の４-７ピン待ちでリーチをした。その一発目のツモがなんと赤五マン。そ
れを下家が「おーっと、チーチーパッパチー」と、そして次巡に下家が４ソー
をツモ切る。俺はやらかしたと後悔する。あおられなければ２巡でダママンに
なっていた。たらればだが、焦ったようだ。
まさかオヤジに放銃したりしないよな、なんて頭を過ぎった。そこに対面が
「アオカンするか！」と發をカンした。新ドラ五マンでダブった。俺はこれで
親マン確定となり、出アガリもOK、さあ早く飛ばしてやるぜ。と、いきり立っ
た。下家も「おーっと、もう勝負だ！」と７ピンをぶった切った。
俺が声高らかに「ろ〜ん、ロン、ロンロン！ウラはサービス」と言うと、オ
ヤジは「うるせーな！わかったよ。ハコだハコ」と投げやりな態度で金を放り
投げた。俺はサクサクと清算し、「じゃあこれで終わります」とメンバーに告
げ、ソソクサと店を後にする。
まだお天道様が見下ろす中、ブクロの雑居ビルの暗闇に消える俺であった。
さあ、癒しの時間だ。
（斉藤勝久：プロ協会Ｂリーグ）
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癒しを原動力にしてブクロまで締めた馬鹿一代プロ。
さあ、これで次は総本山・ジュクに向かうのか？
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●○●○●「雀賢荘」からのお知らせ●○●○●○●○
【第１９回ミニ大会を大会特設サロンにて、開催いたします】
開催日程：3月31日（金）13：00 〜 4月3日(月）10：00
皆様、ふるってご参加ください。
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