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■節約打法はプロの仮面

 横山さんの戦い方はみごとだったと思います。半荘2回戦でアガリは5回。1600点、2900点、1000点、1000点、4000点と安いアガリばかりでした。それでも振り込み0回という鉄壁のガードによって、連続2着でまとめました。大きな手が1回でも実っていたら……と思われます。ふだんは節約して、たまに勝負する。この節約マダム打法は、短期戦で勝つための最善モデルかもしれません。

ハカセ「全体にすごくクールな麻雀を打ってたよね。違和感を感じた打牌はほとんどなかったなあ」
横山 「ホントですか〜? ヽ( ´▽`)ノわぁい♪」

 こんな感じで対局後も明るかった横山さん。徹底してドライでクールな麻雀を打っていましたが、以前、自分のHPの掲示板にはこんなことを書いていました。

「流れ論」についてはいろいろな人に語られていますね。
私はもともと根がオカルトなので(占い大好き!)、
強くなるためにオカルト的思考を排除していました。
でも麻雀界で強いと言われるプロの方々とお話してみると、
みなそれぞれに「オカルト」を持ち、
「流れ」を信じていらっしゃいました。
強くなるためには「デジタル」+αが必要なのだと思います。
その+αこそ、麻雀プロが身につけなければならない、
「打ち手の個性」というものなのだと思います。

 横山さんは、じつは数字に弱く、すぐ熱くなるタイプで、流れを意識するのは大好きとのことでした。クールな節約麻雀はプロとして意識的に学んだ仮面のようで、これから「流れ」の習得に向っていくのかもしれません。プロとして熟れてきたら、また変貌していくのでしょう。

 ところで、この対局の数日前、ぼくは雀賢荘で横山さんの偽者にだまされてしまったのです。最近は名前を変えてお忍びで打っていると聞いていたこともあって、むー子という変なハンドルネームの人と打ったとき、「もしかして横山さん?」と聞いたら思わせぶりな返事をされ、コロッとだまされてしまったのでした。

 いろいろチャットしながら半荘2回を打ち、あのベスト清純派と呼ばれる横山さんも指が入るのは2本までなんて話をするんだなー、やはり女性ってぶっちゃけて話してみないとわかんないもんだ、勉強になるなーなどと思っていたのですが、それはネカマだったと後に判明したのでした。正体は次元という男だったようで、ログを見てみたら打ち筋もまったく違っていました。この日、横山さんと顔を合わせたとき、指の本数の話などしなくて本当によかったと思います。


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